
【フランス】長崎とイギリスが舞台『遠い山なみの光』がカンヌ映画祭で上映、現地での様子は?
2025.5.23
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地中海に面した南仏の町カンヌで、今年もカンヌ国際映画祭が開催されています。今年は例年以上に多数の日本映画が選ばれ上映されています。今年のカンヌの町の様子を現地からまとめました。
今年のカンヌ国際映画祭は日本映画ファンにとっては注目すべき年になりました。コンペティション部門には早川千絵監督『ルノワール』、ある視点部門に石川慶監督『遠い山なみの光』が出品。カンヌ・プレミア部門に深田晃司監督『恋愛裁判』が上映されます。
ラ・シネフ部門では田中未来監督『ジンジャー・ボーイ』、ミッドナイト・スクリーニングに川村元気監督『8番出口』、クラシック部門に『浮雲』が。夜にビーチで行われる野外上映では押井守監督『天使のたまご』。監督週間には李相日監督『国宝』と団塚唯我監督『見はらし世代』が選ばれています。
2週間にわたって開かれている映画祭の前半に特に日本映画の上映が集中しています。日本映画を追いかける記者やメディアも関連イベントのはしごが大変で、日本映画にとっては嬉しい悲鳴となりました。
カンヌの町も活気があります。毎年、映画祭と同時に映画の見本市「マルシェ・デュ・フィルム」も開かれていて、映画祭を追いかけるメディアに加えて、映画関係者も多くカンヌに詰めかけています。海岸沿いをはしるカンヌのメーンストリート、クロワゼット大通りは常にたくさんの人です。
カンヌ国際映画祭は、映画祭が発行する許可証を持っていないと会場内には入れません。しかし会場外でもその雰囲気は存分に感じられます。出演者を乗せた行き来する黒いハイヤー、夜の上映会に参加する着飾った人々、市内の高級ホテルで開かれる各種イベントと警備の人たち、市内の飲食店で談笑する関係者。カンヌの町がもっとも華やかになる時期です。
一方で、ホテルの値段は跳ね上がります。予定次第ではこの時期は隣町などに宿を取っても良いかもしれません。
映画祭に参加しない一般観光客の場合、まず楽しみたいのはその雰囲気。町のカフェで座っているだけでも、映画祭でざわつく空気を存分に感じられます。
映画祭のメーン会場であるパレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレ周辺には映画祭公式のショップが出ています。そこでは映画祭の公式グッズを購入できます。
夜にはビーチで一般参加可能な上映会が開かれます。夜遅くまで市内にいるとなると、ホテルはカンヌ市内で探す必要がありますが、予算と相談しながら決めてみてください。
■パレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレ(Palais des Festivals et des Congrès de Cannes)
住所:1 Boulevard de la Croisette 06400
URL:https://www.palaisdesfestivals.com/