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ナパバレーには小さな町がいくつも点在しているが、旅心を最もくすぐるのはセントヘレナとヨントビルかもしれない。車ならわずか15分ほどの距離なのに、町の表情はまるで違う。片やワイン産業の歴史を刻み続けてきたメインストリート、片や1マイルほどの通りに星付きレストランがひしめく「美食の首都」。今年150周年を迎えたセントヘレナと、そぞろ歩きを愛するヨントビル。ワインカントリーを代表する二つの可愛い町を、歩き比べてみた。
「ナパバレーのメインストリート」を名乗る町。1876年の市制施行から今年はちょうど150年になる。1800年代のレンガ造りの建物が残り、歴史地区にはブティックやギャラリー、書店が軒を連ねる。1876年創業のベリンジャー、ナパ最古のチャールズ・クリュッグと、歴史あるワイナリーが、メインストリート沿いに並ぶのもセントヘレナらしい。そして多くのシェフを輩出してきた名門料理学校CIA(カリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ)グレイストーン校。朝はモデル・ベーカリーのイングリッシュマフィンを頬張り、午後はギャラリーをのぞきながらアート・ストロール。また少し足を延ばせば、ベール・グリストミル州立歴史公園や、森に囲まれたボゼ・ナパバレー州立公園もある。派手さはないけど、積み重ねてきた時間の厚みを感じる町。
*メインストリートの南北にシェブロンと76ersのガソリンスタンドの間くらいにお店が並んでいます。
*セントヘレナ発祥地のプラークそばには、地元スーパーサンシャインフーズ・マーケットがある。ナショナルブランドからローカルグルメフードまで、見ているだけでも楽しい。滞在型の旅なら、ここは覚えておきたい一軒。
全長わずか1マイルあまり、信号のない町でも知られるヨントビル。ナパバレーで最初にブドウが植えられたとされる土地は、いま「美食の首都」と呼ばれている。ミシュラン三つ星のザ・フレンチランドリーを筆頭に、ブション、アドホック、ビストロ・ジャンティ、ボッテガ…星付きも気軽なビストロも、ワシントン通りの数ブロックに凝縮されている。シャンドンのスパークリングも、RHヨントビルのシャンデリアの下でのブランチも車がなくても歩いて行ける。
町の合言葉はイタリア語の「パッセジャータ(passeggiata/そぞろ歩き)」。なんと町が歩けと言っている(微笑)。今年ナパバレー初のエンターテインメント・ゾーン(Sip Yountville)もスタート。毎日10時から22時は加盟店で購入したドリンクを専用カップに入れてワシントン通りを歩ける。通り沿いには現代アートが点在し、チャリンコでバイン・トレイルへ出るのも気持ちいい。ワンコ連れにも優しい。
*併設のデリもある”ランチマーケット・トゥー”はお土産から日用品まで揃う便利なスーパー。滞在中はないかと頼りになる一軒だ。
今回、偶然にもそれぞれの町に3〜4日過ごす機会があり、比べて見ようと思ったはいいが、結論から言えば、どちらがいいかの答えはでなかった。わずか15分あまりの距離にあるので両方楽しめる。車社会のナパバレーで、運転しない旅は少し不安たっだけど、実際にUberを使ってみると想像以上に便利だった。滞在する街を選べば案外「車なしナパ」もいけるかもしれない。なんなら無料の電動バス(Yountville Bee)も走っているし…奥座敷と言われているカリストガを含め小さいながら個性豊かな町は、ワイナリーだけを目指して通り過ぎるだけじゃもったいない!