エッフェル塔と並ぶパリのシンボル。凱旋門の観光ポイント
2024.4.5
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2024年に五輪開催が予定されているフランスのパリは、今多くのヨーロッパ好きが注目する旅先。気軽に海外に行けない日々が続いていますが、いつか旅立てる日を想像して、旅先選びを楽しむのはいかがでしょう? 今回は「パリの建築」にフォーカスし、3日で各スポットを訪れる旅をご紹介。中世ロマネスクから始まり、優雅なアールヌーヴォー様式、話題を集める新スポットまで、多彩な建築の数々を巡り、パリの美しい風景がどうやってつくられたのか、その秘密を体感しましょう。記事の最終段落には、実際にパリ建築を巡ることのできるツアーの紹介も! どうぞ最後までお楽しみください。
1日目はパリの至宝ともいえる「ロマネスク・ゴシック・ルネサンス」様式の建築を訪ねます。まずは中世が香るパリ最古のロマネスク建築、サン・ジェルマン・デ・プレ教会へ。作家や哲学者たちが集った文学カフェの向かいにあり、パリらしい風景のなかに佇む教会です。2020年には内部の装飾画の修復が完了し、中世の色彩が蘇りました。続いて訪ねるのは、セーヌ川に浮かぶシテ島にあるサント・シャペル。壁全体を覆うステンドグラスから光のシャワーを浴びて、中世の美の世界に浸りましょう。要塞から始まり、華麗な宮殿となったルーヴル宮を観たあとは、クラシックなサロン・ド・テ「アンジェリーナ」で優雅なランチのひとときを。午後は、4年間にわたる改修工事を経て2021年に再開したカルナヴァレ美術館へ。ルネサンス様式の館の内部には、フランス革命をはじめとする、パリの歴史を語る膨大な資料が展示されています。
2日目は、現代につながる近代都市パリがどうやって形作られたのか、建築を通じてその秘密に迫ります。現在のパリの町並みは、19世紀、ナポレオン3世の時代に行われた都市改造計画によって生まれた町の造りが、その礎になっています。凱旋門のあるシャルル・ド・ゴール広場から放射状に延びる大通りもそのときに拡張・整備されたもの。凱旋門の屋上テラスに上れば、整然とした町並みを眼下に眺めることができ、そのスケールに圧倒されることでしょう。19世紀後半には、万国博のために建てられたモニュメントがパリの町をさらに彩ります。エッフェル塔も1889年パリ万国博開催時に建設されました。
また、セーヌ川を巡る遊覧船に乗船して船上から建築を見上げるのもおすすめ。エッフェル塔、アレクサンドル3世橋など、万国博に合わせて建てられた建築群を眺めながら、クルーズを楽しみます。ディナーは、1867年に渋沢栄一ら派遣団が滞在したホテル「グランド(現ル・グラン)」の「カフェ・ド・ラ・ペ」はいかがでしょう。オペラ座パレ・ガルニエの正面にある歴史建造物で、クラシックなディナータイムを味わうことができます
3日目は、パリの町に息づく建築を見ながら、町歩きを楽しみます。まず、ノスタルジックなパリの雰囲気が残るモンマルトルの丘へ。ビザンチン様式で造られた白亜のサクレ・クール聖堂はパリを代表する名所のひとつ。そのほか、アールヌーヴォー様式で建てられたサン・ジャン・レヴァンジェリスト教会も訪れるのもいいでしょう。パリで初めて鉄筋コンクリートで造られた教会で、中世の教会とは違った趣があります。
移動には、パリ万国博(1900年)開催に合わせて開通した、メトロを利用しましょう。教会のすぐ近くにある「アベス駅」は、開通当時の形を残す駅。大きなガラス屋根と庇をもつ、アールヌーヴォー様式の入口をデザインしたのは、建築家エクトル・ギマール。パリ西部のパッシー地区には、彼が手がけたアパルトマンがいくつも残っています。その一部を観ながら建築散歩を楽しみましょう。
ル・コルビュジエが設計し、世界遺産に登録されているラ・ロシュ館もパッシー地区にあります。装飾的な要素が多いアールヌーヴォー様式とは異なる、シンプルかつ機能的な造りに、ル・コルビュジエの美学を感じ取ることができます。午後は、2021年に開館した現代美術館「ブルス・ド・コメルス」へ。昔の商品取引所を利用したもので、安藤忠雄が改装の設計を担当したことで話題になっています。歴史遺産を守りながら、時代とともに進化を続けるパリの建築を巡る旅。「町全体が美術館」と称される、建築都市パリを実感することでしょう。
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※当記事で紹介している内容は必ずしもすべてツアーに含まれているわけではありません。ツアー商品ご検討の際は、必ず行程の詳細をご確認ください
TEXT: 坂井彰代(オフィス・ギア)
PHOTO: iStock
※当記事は、2021年12月10日現在のものです
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