A08 地球の歩き方 南仏 プロヴァンス コート・ダジュール&モナコ 2025~2026
2024.11.18
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南フランスには、地中海沿いのリゾート都市から歴史ある旧市街、港町まで、それぞれ異なる表情を持つエリアが点在しています。海辺をのんびり散歩したり、美術館を巡ったり、マーケットをのぞきながらその土地の食文化にふれてみたり。少し移動するだけでも雰囲気が大きく変わるのは、南仏旅ならではのおもしろさです。
本記事では、ニース、マルセイユ、アヴィニョンの3都市をピックアップ。各エリアの歴史やカルチャーにふれながら、おすすめのスポットをご紹介します。
地中海に面し、背後にはアルプスの山々が連なるニース。山脈が冷たい北風をやわらげるため、一年を通して温暖な気候に恵まれ、19世紀にはイギリスをはじめとするヨーロッパの富裕層の「避寒地」として発展しました。こうした歴史や景観、リゾート都市としての街づくりが評価され、ニースは2021年に「リヴィエラの冬季保養都市ニース」としてユネスコ世界遺産に登録。
近郊には、「鷲の巣村」として知られる絶景の村エズや、レモン祭りで有名なイタリア国境近くの港町マントン、華やかなモナコ公国など個性豊かな町が点在しており、南仏観光の拠点として人気なエリアです。
まず訪れたいのが、地中海沿いに続く海岸遊歩道、プロムナード・デ・ザングレ。19世紀初頭、ニースを訪れていたイギリス人避寒客たちの資金協力によって整備されたのが始まりで、その名も「イギリス人の散歩道」を意味しています。
遊歩道沿いにはベンチが点在し、海を眺めながらひと休みできるのも魅力。自転車専用レーンも整備されていて、サイクリングを楽しむ人の姿も多く見られます。
朝はやわらかな光のもとでジョギングや散歩を楽しむ人が行き交い、昼間はビーチにパラソルが並ぶリゾートらしい風景に。夕方になると海辺で夕日を眺めながらゆっくり過ごす人の姿も増え、時間帯によって異なる表情を楽しめるのも魅力です。
海を右手にプロムナード・デ・ザングレをまっすぐ歩き続けると「I LOVE NICE」のモニュメントの少し手前に展望台の入り口があります。階段またはエレベーターで上まで登ると、プロムナード・デ・ザングレと地中海、そして旧市街が一度に見渡すことができる絶景スポットが!
午後は逆光になり、写真が撮りにくくなるため、比較的人が少なく順光できれいに撮影しやすい午前中に行くのがおすすめです。
展望台を下って北へ進むと、毎日朝市が開催されているサレヤ広場に出ます。月曜日はアンティークの蚤の市、火~日曜は花や青果、食品などが売られ、午前中は買い物客でにぎわいます。
海を背に奥へ進んでいくと、カラフルな建物と細い路地が続く旧市街へ。飲食店からおみやげ、古着屋、そして教会も多くあり、迷路のような道をあてもなく歩くだけで楽しいエリアです。
シミエ地区の高台に建つマティス美術館では、アンリ・マティスがニースで過ごした日々の創作をたどることができます。館内には、初期作品から晩年の切り絵作品まで、絵画、彫刻、デッサンなどを幅広く展示。光や色彩を探求し続けたマティスの表現の変化を感じられる構成になっています。
美術館を出てシミエ通りを東へ進むと見えてくるのが、オテル・レジナ(Hôtel Régina)。19世紀末に建てられたベル・エポック様式の高級レジデンスで、マティスは晩年の約20年間、この建物の一室を住居兼アトリエとして使用していました。現在内部の見学はできませんが、外観を眺めるだけでもその豪奢さが伺えます。
ニースにはこのほかにも、旧市街北側にあるマルク・シャガール国立美術館や、プロムナード・デ・ザングレ沿いのマセナ美術館など、多彩な美術館が点在。なお、上記美術館は火曜が休館日なので、旅程を組む際には曜日にご注意を!
マセナ広場は、旧市街と新市街の間に位置するニースの中心地。赤い建物と市松模様の床が広がる開放的な広場で、南側には太陽の噴水があり、中央にはギリシャ神話の太陽神・アポロンの像が立っています。
クラシカルな雰囲気を感じさせるこの噴水に対し、ひときわ目を引くのが、広場中央に並ぶ7体の彫像「会話するニース(Conversation à Nice)」。スペイン出身のアーティスト、ジャウメ・プレンサによる作品で、細いポールの上に座る人型の彫刻が一直線に配置されています。昼間は青空を背景に静かに佇んでいますが、夜になるとカラフルに点灯! クラシカルな建物に囲まれて宙に座る彫刻たちが、なんとも印象的な空間です。
マセナ広場から北へと延びるのが、かつて川が流れていた場所を再整備して生まれた緑地プロムナード・デュ・パイヨン。子ども向けの遊具エリアには、魚やクジラ、カメなど海の生き物をモチーフにしたユニークな遊具が並び、元気に遊ぶ子どもたちから、芝生にごろりと寝転がって休む大人たちまで、市民の憩いの場として親しまれています。
さらに南側に進むと、地面から水が噴き出す噴水エリアが。浅く水が張られた空間は、空や周囲の建物を映し込む「ミラーウォーター」。時間帯によって表情が変わり、夏は水遊びを楽しむ子どもたちでにぎわいます。
プロムナード・デュ・パイヨンから海岸に向かって歩いたところにあるのが、1868年創業の老舗オリーブオイル専門店アリジアリ。
南仏はオリーブの主要産地のひとつ。品種や収穫時期、搾油方法によって風味が大きく異なります。アリジアリではプロヴァンス産を中心にさまざまなオイルを取り扱っており、味の良さはもちろん、かわいらしいパッケージも魅力。スーパーでも一部商品を購入できますが、路面店だとオリジナルのショッピングバッグに入れてもらえるのでおすすめです。
ニースから電車で2駅のヴィルフランシュ・シュル・メールは、7分ほどで到着してしまうのに、華やかなニースとはまた異なる素朴でおだやかな港町。
旧市街には細い路地や階段、パステルカラーの建物が連なり、とくに海へと抜けるアーチ状の通路や石畳の小道は絵になる場所が多く、写真を撮りながらゆっくり散策するのがおすすめ。最もにぎやかなのは、レストランやカフェが並ぶ港沿い。平日でもテラス席は人が絶えません。
足腰に自信がある方は、旧市街を登ってナポレオン3世通りまで行くと、美しい入り江が一望できます! 通りを歩きながら、ぜひお気に入りのアングルを見つけてください。
飛行機
シャルル・ド・ゴール空港(またはオルリー空港)⇔ニース・コート・ダジュール空港
約1時間30分
(空港からトラムで市内中心部まで約20〜30分)
列車(TGV)
パリ・リヨン駅⇔ニース・ヴィル駅
約6時間