曲線の美しさに囲まれ憩える公共公園

更新日
2023年1月11日
公開日
2022年9月4日
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ガウディのスポンサーだったグエルは、街を見下ろす山の手の土地に60戸の宅地を造成し、緑に囲まれた閑静なイギリス風の住宅街を造ろうとした。そのための都市デザイン、道路整備、正門から中央広場にかけてのパブリックスペースの建設が、ガウディによって行われた。 公園では有名なベンチをはじめ、いたるところにタイルを用いた装飾が見られるが、これらの多くはガウディの協力者であるジュジョールの作品。ガウディが生み出した破砕タイルの技術により曲線をうまく覆い、かつ高い芸術性を生み出している。

この宅地造成計画は、グエル家とガウディ家(現在はそれぞれ小学校とガウディの家博物館)以外には1戸しか売れず失敗に終わるが、そのおかげで現在はすばらしい公共公園として人々に愛されている。

グエル公園の見どころ

正門

正門おとぎの国の家のような守衛小屋

公園外から見て右 側 にあるの が 守衛小屋、左側が管理小屋。童話『ヘンゼルとグレーテル』に出てくるお菓子の家をイメージしたといわれる。

大階段

大階段階段の途中には3つの噴水が配置されている

正門から市場へと通じる、 長さ約20mの 階段。 途中には有名なトカゲの噴水があり、市場下に設けられた貯水槽の水を排出する役割をもつ。

中央広場

中央広場公園内で一番人気の場所

「ギリシア劇場」と名づけられた共用スペース。人体から断面の形が決められたという有名な波形のベンチは、機能性と美術性を兼ね備えている。

市場

地下には雨水をためるための貯水槽がある

ギリシア神殿をイメージしたドーリア様式の柱が、上の中央広場を支えている。太陽と月を表す天井飾りは、ガウディの協力者ジュジョールの作品。

ゴルゴダの丘

ゴルゴダの丘展望台の上に十字架が立つ

公園内の最も高い場所にあり、 バルセロナの街と地中海が見渡せる。ゴルゴダとは、キリストが磔にされたエルサレムの丘。

ガウディの家博物館

ガウディの家博物館ガウディは1906年から約20年間この家で暮らした

ガウディはモデルハウスだったこの家を買い取り、20年間暮らした。現在はガウディがデザインした家具や遺品が展示されている。

FAQ

Q
チケットはオンラインで事前購入した方がよいですか?
A
グエル公園は30分ごとに400人という人数制限が設けられています。観光シーズンは3 ~ 4時間待ちということもあるので事前購入がおすすめです。
Q
チケットは公園にしか使えませんか?
A
チケットをオンラインで購入すると、グエル公園行きの無料シャトルバスが利用できます。地下鉄4 号線のアルフォンス・デシモAlfons X 駅を出た所にあるバス停から、7分おきに運行、グエル公園まで所要約10 分。これまでは駅やバスから歩きだったので、利用をおススメします。
Q
おススメの時間帯は?
A
開園と同時に入場すれば団体ツアー客が少なくおススメです。ただし、朝の開園時間前は要注意。無料で入場できますが、強盗に遭ったという報告もあります。夏季以外は薄暗く、通行人も少ないので十分に注意しましょう。

写真

  • 正門から続く大階段と市場。その上には中央広場がある
  • 正門管理小屋ではガウディグッズを販売
  • 道路自動車用高架道の下には、歩く人を雨や日差しから守るひさし付きの道がある
  • ガウディの家博物館寝室にはガウディが使った家具が置かれている
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