
海上保安大学校練習船「こじま」サンフランシスコ入港
2024.5.9
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毎年5月恒例の海上保安大学校の練習船「いつくしま(PL23)」が2週間の航海を経て5月9日に、サンフランシスコ湾ピア30/32に入港しました。実習生51名無事に太平洋を渡り、地元の小学生達の歓迎を受けたお知らせです。そして昨年就役したばかりの新車ならぬピッカピカ新船の中も見学。
5月9日9:30、海上保安大学校の実習生51名を乗せた大型練習船「いつくしま(PL23)」がサンフランシスコ湾のピア30/32に接岸しました。先代の練習船こじまに代わり5代目の練習船です。大きくなったとは聞いていましたが、1.5倍大きくなったそうでいやいや堂々として、更に立派になりました。この船は第6管区海上保安部(呉海上保安部)の大型巡視船として救難業務と海上保安大学校の練習船として、三菱重工業下関造船所で作られ、2024年7月に就役しています。
4月25日、家族や仲間に見送られ母港の呉を出航し、途中の悪天候に遭いながらも、霧の中からゴールデンゲートブリッジが見えた時は、感動以外何も言葉が見つからなかったようでしたよ。お疲れ様でした。海外実習での最初の寄港地でもあるのでサンフランシスコは第二の母港と言われており、2週間ぶりの陸地に実習生たちの乗り切った安堵の表情が感じられました。制服もとてもよく似合ったいましたが、笑った顔にはまだあどけなさが残りこれからどんどん成長して逞しくなっていくのでしょうね。
今年は例年にない特別なこともありました。なんと市内の小学校2校から小学生とそのご家族も一緒で、例年になく賑やかなお出迎えとなりました。両手に日米の小旗を持って飛んだり跳ねたりあんまり元気よすぎて岸から落ちないか心配でした。海上保安庁出身の領事さんの司会による入港のセレモニーが行われ、本年度の桜祭りのクィーンの挨拶、小学生たちの立派な日本語での挨拶と日本語の歌で歓迎を表していました(すごく練習したと思います)。キャプテンのスピーチでは何度も出迎えのお礼を述べていて、丁寧な方だと思いました。意表をついたのは、実習生代表によるお礼のパフォーマンス!日頃の訓練の賜物かバッチリ決まっていました。
キャプテン以下乗組員、実習生、サンフランシスコの領事館、慈恵会、日米会、小学生とご家族、USコーストガード、噂を聞いてきてくれた方々全員で記念写真の後、今日はグループに分かれて船内見学が行われました。案内をしてくれたのが実習生の皆さん。今度は自分たちが小学生を導くキャプテンとなります。というか一緒になって楽しそうにリラックスした表情で案内していました。子ども達にとっても、めったに見ない船内に興味津々で目がキラキラしてました。
2週間の遠洋航海の疲れはどこにあるのかしらんと羨ましく思う。
5月10日(土)、午後1時から一般公開しますので、お時間があったら是非是非いらしてみてください。
いかがでしたか?海上保安庁は、2016年から人材の確保や育成の教育(訓練)施設の拡充など図っています。その一環でこのいつくしまが就役しました。名前の由来は、広島県にある厳島です。これは配備先が呉市の海上保安大学校である事です。また今年は太平洋からホノルル、マーシャル諸島、シドニー、インド、シンガポールという航路ですが、本来の世界一周の遠洋航海では日本を代表して各国を巡るので、世界遺産にもなっている有名な厳島神社から命名されています。育成機関の船である特徴の一つが、実習生が実際の航海計器を使って航海中でも訓練ができるようになっているそうです。
故郷日本の未来に向かって頑張って欲しいなと応援したくなりました!