• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

【まだ知らない魅力の宝庫ラトヴィアへ】歴史と手仕事、美食に出合う旅。ツェースィス&リーガトネ1日プラン

地球の歩き方編集室

地球の歩き方編集室

更新日
2026年2月25日
公開日
2026年2月25日
リーガトネの美食レストラン「パワール・マーヤ」はラトヴィア最大のガウヤ川国立公園内にある

北ヨーロッパにあるバルト三国の中央に位置するラトヴィア。バルトのパリといわれ、世界遺産にも登録されている首都のリーガを満喫したら、リーガに次ぐ古都ツェースィス&リーガトネへ足を延ばしましょう。ラトヴィアに息づく歴史と伝統の手仕事、日本人の口にも合う美食に出合う旅へご案内します!

AD

【1】知る人ぞ知るリーガトネの歴史スポット「ソビエト防空壕」へ

地下壕の食堂に掲示されていたイラスト
赤い外壁の保養施設に極秘の地下壕が

緑に囲まれた保養施設の地下9メートルにある「ソビエト防空壕 Padomju Slepenais Bunkurs」は、冷戦時代に極秘で建設された核シェルター。保養施設の従業員や利用者でさえ、30年以上その存在に気づかなかった秘密の地下シェルターを、ガイドツアーで見学することができます。

重く分厚い鉄扉の先がシェルター

重い扉を開けて長い階段を下りると、潜水艦のような給水下水設備をはじめ、自家発電施設や酸素供給機能を備えた空気浄化装置、モスクワのクレムリンとの直通ホットラインがある通信室など、時が止まったかのような空間へ次々と案内されます。旧ソ連のエリートが核攻撃から身を守り、数ヵ月間生き延びるために必要な物資がすべて準備されていたといわれており、映画のワンシーンに迷い込んだような気分に。

酸素供給機能を備えた空気浄化装置
クレムリンへの直通ホットラインなどがある通信室
第一書記官のみ個室が用意されていた
当時のソ連の国旗(左)とラトヴィア・ソビエト社会主義共和国の国旗(右)、レーニン像
シャレの効いた圧巻のトークで案内をしてくれたガイドのオスカルス・オコノヴス Oskars Okonovsさん(指令室にて)

当時実際に使われていた食堂では、スープ、フルーツコンポート、ライ麦パン、ドリンクがセットになった旧ソ連時代の再現メニュー「コルホーズ定食」を週末限定で味わうこともできます。冷戦時代の遺構を間近に、ラトヴィアの近代史にどっぷり浸かってみてください。

「パンを大切に。何千人もの労働です」のスローガンが掲示された食堂
ロシア式湯沸かし器サモワール(右)と当時どの家庭にもあったカットグラス(左)
敵から何も受け取ってはならないことを象徴するポスターも
当時のガスマスクやライターなどをおみやげとして購入できる
名称
ソビエト防空壕 Padomju Slepenais Bunkurs
URL
https://bunkurs.lv/en/

【2】わざわざ訪れたい!リーガトネの美食レストラン「パワール・マーヤ」で絶品ランチ

店名の「パワール・マーヤPavāru māja」はラトヴィア語で「シェフたちの家」を意味する

ソビエト防空壕から車で約10分、ラトヴィア最大のガウヤ国立公園内にある「パワール・マーヤ Pavāru māja」は、築120年超の産院をリノベーションした人気のレストランです。緑あふれる敷地内では自家菜園のほか、ミツバチを飼育し蜂蜜も作っています。

シェフのユリス・ドゥカリスキス Juris Dukaļskisさん(左)とサービスマネジャーのアルトゥールス・クリャヴィンシュ Artūrs Kļaviņšさん
庭の緑やハーブ畑を眺めながらゆったり食事を楽しめる
モダンでおしゃれな店内

地元の生産者と協力しながら、リーガトネならではの味わいを探求した料理はすべてコース仕立てで、ランチは4コース€49.99。敷地内の菜園や近隣の森、川から届く旬の食材を余すことなく使い、その日、その土地でしか出合えない味を楽しめます。

アミューズはラディッシュとシーバクソンのジュレ(左)と鹿肉タルタルのタルト(右)
ブルトニエクス湖産パイクパーチとシーバクソンのソース、キャビア添え(手前)と低温調理したハッピーチキンの卵(奥)
自家製パンは菜種油と白樺の樹液シロップにつけていただきます
ブラックサルシファイ、じゃがいも、血のソーセージ
野生の鹿肉のチョップ、プラムのピュレ、ブラックトランペット、マッシュルーム
キノコのクッキー
キクイモとドングリのデザート

食材は森にある洞窟で貯蔵保管、生ゴミはたい肥にし、陶器は日本の金継ぎ技法で修復するなど、環境への配慮や食品廃棄物の削減に積極的に努める持続可能な取り組みが評価され「ミシュラン・グリーンスター」を獲得。ラトヴィアの大地の恵みが主役の料理は、しみじみと「おいしい」と感じさせてくれる、ここでしか味わえない逸品ばかりです。

2024年に続き、2025年もミシュラン・グリーンスターを維持
各種スパイスなど、レストランオリジナル商品はリーガ空港でも販売
さまざまなフレーバーのオリジナルソルトはおみやげに最適
名称
パワール・マーヤ Pavāru māja
URL
https://www.pavarumaja.lv/en

【3】アーライシ湖上住居遺跡群で古代ラトガリ族の人の暮らしを体感

ツェースィスから南に7㎞ほどのアーライシ湖

パワール・マーヤから車で約30分、ヴィゼメ州の古都ツェースィス近郊にある「アーライシ湖上住居遺跡群 Āraišu ezerpils Arheoloģiskais parks」は、9世紀の古代ラトガリ族の人の住居を復元したものです。湖に浮かぶ木造の要塞は、防衛のため湖の底に組んだ足場の上に建設しており、水害などの被害に遭うたびに建て直していたそうです。小屋の中に入ると、かまどのある台所や貯蔵庫など、ヴァイキング時代の生活の様子をのぞいてみることができます。

  • 湖上に再建された住居
  • 木の橋を渡って要塞の入口へ
古代ラトガリ族の人の暮らしを解説するボードも

ビジターセンターでは、1965年から1979年にかけて発掘された鉄や青銅の遺物や白樺の樹皮製品などを展示。当時の要塞集落を復元したヨーロッパ唯一のスポットで、中世の暮らしを体感してみましょう。

ビジターセンターでは当時の衣装を身に着けたガイドさんが案内してくれる
アーライシ湖上住居遺跡群の俯瞰図
古代ラトガリ族の人の住居の模型
当時のラトガリ族の人を再現した人形も
名称
アーライシ湖上住居遺跡群 Āraišu ezerpils Arheoloģiskais parks
URL
https://www.araisi.com/

【4】ラトヴィアのソウルフード「ライ麦パン」工房ツェース・マイゼへ

アーライシ湖城から車で約10分、ツェースィス旧市街に店を構える「ツェース・マイゼ Cēsu Maize」は、自然発酵のサワードウを使ったライ麦パン(黒パン)が評判のベーカリー。
スペルト小麦やライ麦、全粒大麦粉、そば粉、オーツ麦など、ラトヴィア産のオーガニック穀物を石臼で挽いた粉から作られています。添加剤は不使用ですべて手作り。焼き上がりは外側が香ばしく、中はしっとり、穀物のうま味が広がります。

主食としてはもちろん、スープやスイーツ、おつまみ、ドリンクなどさまざまなメニューにアレンジされるライ麦パン(黒パン)は、ラトヴィアの食文化に欠かせないソウルフードです。
「ツェース・マイゼ」のライ麦パンは、首都リーガにある老舗デパート「ストックマン Stockmann」でも買うことができます。ずっしりとして噛むほどに味わい深いライ麦パンをぜひ召し上がってみてください。

100%すべて手作りの黒パンを召し上がれ
名称
ツェース・マイゼ Cēsu Maize
URL
https://cesumaize.lv/

【5】ツェースィスの伝統織物工房でラトヴィアの手仕事に触れる

  • 3階にある織物工房の入口
  • 織物職人兼オーナーのダグニヤ・クプチェ Dagnija Kupčeさん

ライ麦パンのうま味をかみしめたら、ツェース・マイゼから徒歩すぐ、同じくツェースィス旧市街にある織物工房「ヴェーヴェリーシャス Vēverīšas」を訪ねましょう。
織物職人兼オーナーのダグニヤ・クプチェ Dagnija Kupčeさんは、ラトヴィア神道の神々の文様が織り込まれた特製のリエルワールデ帯を大統領へ献上したこともある、織物界の第一人者です。

ビーズで模様を編み込んだリストウォーマー
ラトヴィアの伝統柄のリエルワールデ帯(赤白の幅の広い帯がリエルワールデ帯)
ショールやカラフルな生地も並ぶ

工房には色鮮やかなラトヴィアの民族衣装や手織りの帯のほか、おみやげにもピッタリのショールやミトン、靴下などが展示販売されています。事前に予約すれば、足踏みの織り機でカラフルな糸を織り込んでいく実演を見学することも可能です。伝統の織物と民族衣装を今に伝える手仕事の現場と、美しいラトヴィアの文化に触れてみてください。

ペダルを足で踏んではシャトルで糸を織り込んでいく
名称
ヴェーヴェリーシャス Vēverīšas
URL
https://visit.cesis.lv/en/place/weavers-workshop-veverisas/

【6】ディナーはツェースィスで、ミシュランビブグルマンの郷土料理を味わう

居心地のいい「H.E.ワナヅィンシュ」の店内

ヴェーヴェリーシャスから徒歩すぐ、赤色の外観が印象的なレストランが2026年にミシュランビブグルマンに加わった「H.E.ワナヅィンシュ H.E. Vanadziņš」です。
伝統的な木造建築を生かしたぬくもりある空間で、地元産の旬食材を主役にした北ラトヴィアの郷土料理が味わえます。野菜やハーブ、トラウトなどの川魚やジビエなど、土地の恵みを丁寧に引き出した創作料理は、味はもちろん見た目も楽しいひと皿です。地元の農産物や自家製ハーブを使ったカクテルやソフトドリンクをいただきながら、ツェースィスの夜にカンパイしましょう。

前菜はラトヴィア北部料理の盛り合わせ。冷燻鹿肉、温燻豚バラ肉、スモークした鹿の心臓、ラム肉のサラミ、北極トラウト、ブラックカラントとローズマリーのソース、自家製チーズ、アンズタケ
フラットブレッド
ラムカツレツ、じゃがいもとクランベリーのピューレ、黒レンズ豆とハーブバター、スプラウトサラダ添え
ハチミツケーキ、クランベリー、アイスクリームとジンジャーブレッドクラム添え
名称
H.E.ワナヅィンシュ H.E. Vanadziņš
URL
https://vanadzinarestorans.lv/en/

【まとめ】

【まだ知らない魅力の宝庫ラトヴィアへ】歴史と手仕事、美食に出合う旅。ツェースィス&リーガトネ1日プランはいかがでしたか? ぜひ次のヨーロッパ旅行はラトヴィアで、歴史やぬくもりを感じる伝統の手仕事、自然の恵みが詰まった美食を体験してみてください。

※当記事は、2026年2月25日現在のものです

TEXT&PHOTO:地球の歩き方編集室 金子 久美
取材協力:ラトヴィア政府観光局LOTポーランド航空

ガイドブックの画像

A30 地球の歩き方 バルトの国々 エストニア ラトヴィア リトアニア 2025~2026

Aシリーズ(ヨーロッパ) 地球の歩き方 海外

2025/04/21発売

グルメ・伝統文化・歴史など、個性あふれるバルトの国々(エストニア、ラトヴィア、リトアニア)の魅力・見どころを紹介!

グルメ・伝統文化・歴史など、個性あふれるバルトの国々(エストニア、ラトヴィア、リトアニア)の魅力・見どころを紹介!

トップへ戻る

TOP