キーワードで検索
マドリードを象徴する広場、プエルタ・デル・ソル(太陽の門)。スペインの真ん中、0km地点。市民のお気に入りの待ち合わせ場所。12粒のブドウとともに新年を迎える場所(→はみだし)。 その名の由来は謎めいていて、さまざまな説があるが、13世紀末に賢王アルフォンソ10世がイスラム教徒の城壁を一部拡張したときに造られた城門だった、というのがもっともらしい。 1808年には、プラド美術館にあるゴヤの大作『5月2日』で有名な、対ナポレオン非武装蜂起の舞台となった。「祖国の自由は我が手で守らん」と立ち上がった市民を前に、騎馬兵マルメーコ率いるナポレオン軍は退却。その後暴動は鎮圧され、反乱に加わった者の銃殺が行われる。今はなきブエン・スセッソ修道院中庭でのできごとだ。広場の東側、クマとイチゴノキの像のある一角がその場所だ。それまであった3つの教会、修道院が取り壊され、同じような姿形の建物に囲まれた半楕円形の広場になったのは19世紀半ばのこと。市民の雑談の場から、自由主義をうたう民衆と権力が常に衝突する舞台となった。 地下には地下鉄とRenfe(スペイン鉄道)近郊線のソルSol駅があり、旧市街の交通の要衝としていつも活気にあふれている。