イオラニ・パレス(イオラニ宮殿)

更新日
2023年10月4日
公開日
2023年1月27日
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ハワイ王朝の栄華をしのばせるアメリカ合衆国内の数少ない宮殿のひとつ。第7代の国王※カラカウアの命により建てられ、1882年に完成した。1893年の王国転覆まで、カラカウア王とその妹リリウオカラニが公邸とした宮殿である。当時のお金にして$36万をかけて建てられただけあり、歴史を感じさせる重厚な造りだ。

敷地内は自由に散策できるが、館内はいずれかのツアー参加で見学可能。まずはイオラニ・バラックの窓口でチケット(2022年7月現在オンラインでの事前予約&購入推奨)を受け取り宮殿1階山側のラナイへ。参加者は床材保護用の布製カバーを靴の上から履き、いざ館内へ。

1階にはハワイ王国歴代の肖像画がある「大広間」、音楽会などに利用されたというロココ復古調の「青の間」、明け方まで舞踏会が開かれたという「王座の間」がある。また当時としては斬新な水洗トイレも復元されている。

2階には居間や客間のほか、シャワーも完備した王と王妃の寝室、1880年代では大変珍しい電灯や電話のある執務室が再現され、世界の王室から贈られた美術工芸品の数々が各所で見られ、そのなかには日本の皇室からの品々も。

また、この階にはリリウオカラニ女王の「幽閉の間」もある。質素な室内、外界から遮断するように閉められたブラインド、中央に展示された女王自らの手によるキルトがハワイ王朝の悲しい歴史を静かに物語っている。

地階のギャラリーでは、美しい勲章や宝飾品の数々、侍従長のオフィスやキッチンなどが見学できる。ミュージアムショップもあるので、記念品を買い求めるのもいい。各ツアーの所要時間は約1時間30分。日本語ツアーは現在オーディオのみ。ガイド付きツアーについては、メールで問い合わせを。

フライデイ・コンサートは必見

イオラニ・パレスの敷地内にある戴冠式台(Coronation Pavilion)は、カラカウア王とカピオラニ王妃の戴冠式用に1883年に建てられたもの。式台の基礎部分は1919年から1920年にかけてコンクリートで再現されているが、銅でできたドームの部分は当時とそのまま一緒のものである。

毎週金曜の正午過ぎからは、この戴冠式台に近い広場でロイヤル・ハワイアン・バンドによる約1時間の無料コンサートが開かれている(7 〜8月は休演のことがある)。

60人ほどのメンバーで構成される同バンドは、1836年、キング・カメハメハ3世によって創設されたという由緒を誇っている。なじみ深い『アロハ・オエ』をはじめ、ハワイ州歌『ハワイ・※ポノイ』なども演奏してくれ、近くのオフィス街で働く人々や観光客でにぎわっている。

イオラニ・パレスでは、正しいハワイ語の使用に努めていて、日本語での発音もできるだけ原音に近いものにするべく「カラーカウア」「ポノイイ」と発音してツアーを行っている。

FAQ

Q
イオラニ・パレスを訪れる際の注意点は?
A
5歳未満の入館は、大人が抱っこひもで胸に抱くか、無料貸出の専用ベビーカーを使用しましょう。館内ではフラッシュを使用した写真撮影、ビデオ撮影、録音、飲食物の持ち込み、携帯電話の使用禁止。かさばる荷物などはコインロッカーへ
Q
日本語ガイド付きツアーは催行されていますか?
A
23年1月時点では催行はありません。今後の状況に応じて催行の予定ですが、ファッションや日本との関係、未公開の収蔵物などに特化した新しいVIPツアー(詳細はウェブサイト参照)は必見。すべてのツアーはオンラインカレンダーで確認の上、必ず予約をしてから訪れましょう
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