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土偶に会いたい!〈その12〉尖石縄文考古館~縄文のビーナス&仮面の女神&おやゆび姫「三十三番土偶札所巡り」

水月

水月

山梨特派員

更新日
2023年8月8日
公開日
2023年8月8日
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こんにちは~山梨特派員の水月です。
「土偶に会いたい!」シリーズ〈その12〉は、長野県茅野市の「尖石(とがりいし)縄文考古館」です。ここでは、2体の国宝に指定されている土偶と、小さな小さな土偶1体が待っていてくれました。

こちらは、棚畑(たはばたけ)遺跡からほぼ完全な状態で出土した「縄文のビーナス」です。縄文時代の土偶では、初めて国宝に指定(1995年)された代表的な土偶なんですよ。高さ27㎝、重さ2.1㎏の堂々とした大きさです。
縄文時代中期(約5000年前)のもので、粘土には金色に輝く雲母が混ざっていました。ハート形の顔と、逆ハート型のお尻が特徴的。丸みを帯びたお腹やお尻の様子から、妊娠した女性の姿を表現したと考えられているそうです。

「縄文のビーナス」の後ろ姿

安産祈願や子孫繁栄を祈って、作られたのでしょう。特別な大きさであること、環状集落の中心の広場に埋められていたことなどから、マツリのときに使われたのだと推測できるといいます。

「縄文のビーナス」の御朱印は、21番です。
「尖石縄文考古館」のパンフレットには、発掘時の写真がありますね。

こちらは、中津原遺跡出土の「仮面の女神」です。縄文時代後期(約4000年前)のもので、高さ34㎝、重さ2.7㎏と「縄文のビーナス」より一回り大きく、2014年に国宝に指定されました。
逆三角形の仮面をつけた姿は、神に代わってマツリをする女性を表現したと考えられているそうです。

「仮面の女神」の後ろ姿

墓と考えられる穴に埋められていた数少ない土偶で、右足は意図的に壊されていたといいます。
このようなことから、死と再生のマツリに使われたのではないかと推測できるそうです。

「仮面の女神」の御朱印は、22番です。

もう1体の小さな小さな土偶「おやゆび姫」は、写真の左下です。縄文時代中期のもので「縄文のビーナス」と同じ「棚畑遺跡」から出土しました。国宝の土偶たちと同じ部屋にあるので、見落とさないようにしてくださいね。

「おやゆび姫」の御朱印は、23番です。

「試着して縄文人になろう」コーナー

「尖石縄文考古館」では、縄文土器作り体験のほか、様々な体験ができるコーナーを設けています。夏休みに、ファミリーで縄文体験も、いいですね。
迫力ある国宝の土偶たちを、ぜひ間近で見て、縄文の風に触れていただきたいと思います。

■茅野市尖石縄文考古館
・開館時間: 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
・休館日: 毎週月曜日(休日の場合を除く)、祝日の翌日(この日が休日、土曜日・日曜日の場合を除く)年末年始(12月29日から1月3日)※ただし、臨時開館をする場合もあります
・入館料: 大人500円 高校生300円 小中学生200円
・住所: 〒391-0213 長野県茅野市豊平4734-132
・電話: 0266-76-2270
・URL: 尖石縄文考古館

☆「土偶に会いたい!」シリーズバックナンバーはこちら☆

〈その1〉【土偶に会いたい!八ヶ岳山麓で"縄文"の御朱印を集めよう~「三十三番土偶札所巡り」】

〈その2〉【土偶に会いたい!〈その2〉南アルプスふるさと文化伝承館~ラヴィ&ピース「三十三番土偶札所巡り」】

〈その3〉【土偶に会いたい!〈その3〉藤村記念館~2つの顔を持つ土器「三十三番土偶札所巡り」】

〈その4〉【土偶に会いたい!〈その4〉北杜市考古資料館~ちびーなす&石堂地母神「三十三番土偶札所巡り」】

〈その5〉【土偶に会いたい!〈その5〉春日居郷土館~みさかっぱ&やっほー「三十三番土偶札所巡り」】

〈その6〉【土偶に会いたい!〈その6〉釈迦堂遺跡博物館~しゃかちゃん&しゃっこちゃん&出産土偶「三十三番土偶札所巡り」】

〈その7〉【土偶に会いたい!〈その7〉井戸尻考古館~始祖女神像&巳を戴く神子「三十三番土偶札所巡り」】

〈その8〉【土偶に会いたい!〈その8〉八ヶ岳美術館~火の女神フゥーちゃん&恩膳さんころん「三十三番土偶札所巡り」】

〈その9〉【土偶に会いたい!〈その9〉川上村文化センター~仮面装飾香炉形土器&大深山遺跡出土顔面把手「三十三番土偶札所巡り」】

〈その10〉【土偶に会いたい!〈その10〉山梨県立考古博物館~いっちゃん&のんさん「三十三番土偶札所巡り」】

〈その11〉【土偶に会いたい!〈その11〉原始・古代ロマン体験館~明神原の土偶&中道の香炉形土器「三十三番土偶札所巡り」】

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