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人気の山梨県北杜市”田舎暮らし”の楽しみ方~俳句を詠む

水月

水月

山梨特派員

更新日
2024年12月6日
公開日
2024年12月6日

こんにちは~山梨特派員の水月です。
「人気の山梨県北杜市”田舎暮らし”の楽しみ方」シリーズ、28回目は「俳句を詠む」。
ここ北杜市は、俳句を詠みたい、楽しみたいという方にぴったりの環境なんです。わたしも2年ほど前に俳句の会に入会し、月に一度の句会に参加するようになりました。

基本は、五七五の17音で、季語をひとつ入れる。
俳句初心者のわたしは、「や、けり、かな」などの切字を有効に使ったりするのはまだ勉強中で、まず季語と親しむところから始めています。
その俳句の核となる季語を日常的に感じられる環境が、ここ北杜市には揃っているんですよ。

例えば、山。登山はほとんどしませんが、日々山々を眺められる土地で暮らしているので、山を身近に感じられます。トップの写真は、4月末の八ヶ岳です。のびのびと穏やかな表情をしています。そんな春の山を詠んだ句がこちら。

   春の山四方指したる道しるべ

「飯田蛇笏文学碑・飯田龍太文学碑 第十回碑前祭俳句会」夏井いつき選 入選

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  • 夕刻、庭に咲いた月見草
  • 翌朝、薄紅に染まりしぼむ

また、庭や散歩道には、草花が季節の移り変わりを知らせてくれます。今年の夏は、月見草の苗をいただき初めて花を見ることができました。夕刻花ひらきひと晩だけ咲いて、朝には薄紅色に染まってしぼみます。

庭に咲いた月見草を詠んだ句は、こちら。

   闇に咲き闇をまとはぬ月見草

「第59回子規顕彰全国俳句大会」稲畑廣太郎選 特選/本井英選 入選

里山の暮らしているうちに、植物の名前もいろいろ知り、自然に覚えていきました。それでも「俳句歳時記」には、見たことのない植物が数多く載っています。

  • ぐい呑みコレクション
  • 北杜市の日本酒「甲斐男山」と

北杜市は、たくさんの陶芸家やアーティストが暮らす土地でもあります。大泉町の「夢宇谷ギャラリーMUU」や八ヶ岳アート&クラフトマップ「ギャラリーおらんうーたん」などに載っているお店を歩き、器や雑貨を見て歩くのが、楽しみのひとつです。

そんなふうに見つけたお気に入りのぐい呑みを詠んだ句が、こちら。

   ぐい呑みの小さき水平秋深し

「NHK学園生涯学習フェスティバル令和五年度秋の俳句大会」津高里永子選 秀作

暮らしのなかのひとこまを、じっくり見つめてみるのも良いものです。

  • ウラナミアカシジミ
  • スジボソヤマキチョウか、ヤマキチョウ?

田舎暮らしを始めて、小さな生きものに目を向ける機会も増えました。庭に様々な蝶が遊びに来ます。そんな蝶を詠んだ句は、こちら。

   地上から二センチの空冬の蝶

「第31回都留市ふれあい全国俳句大会」高野ムツオ選 入選

 

 

俳句を詠み始めて、空や雲も近しいものになったような気がします。

北杜市で田舎暮らしを始めるなら、俳句を詠んでみませんか。日々過ぎてゆく暮らしのなかで、ときには立ち止まって自分の心を見つめてみるのも大切です。季節ごとに、その日ごとに、その一瞬に、違う風を感じることができると思います。

句会を探して出かけてみたり、コンクールなどに投句(応募)してみると、ますます楽しくなりますよ。

山梨を代表する俳人、飯田蛇笏、飯田龍太の俳句を、まずは読んでみるところから始めてもいいですね。

  芋の露連山影を正しうす  飯田蛇笏

  どの子にも涼しく風の吹く日かな  飯田龍太

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