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出雲大社周辺をまるごと楽しむ「秋の出雲旅」へ!歴史にグルメ、お土産散策

小笠原リサ

小笠原リサ

更新日
2024年10月4日
公開日
2024年10月4日
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神話の国と呼ばれる島根県・出雲市。気候のよいこれからの季節、 散策するのにぴったりな場所です。先月は、出雲を感じる宿についてお届けしましたが、今月はいよいよ「出雲大社」へ! グルメやお土産もまるっと楽しめるよう、出雲大社から徒歩圏内の お気に入りの場所もあわせてお届けします。

出雲大社についておさらい

一般的な神社と左右逆に張られている大しめ縄にも注目

出雲大社は、皆さんご存知「大国主大神」(おおくにぬしのおおかみ)を祀る神社。毎年、日本中からたくさんの参拝者が 訪れます。出雲大社のまわり方は色々とありますが、なかでも! 必ずおさえておきたい場所をご案内します。

1. 祓社
境内に入る玄関口となる勢溜の大鳥居をくぐり、少し進むと右手に見える社。まずこちらで雑念を払い、身を清めます。

2. 拝殿
松の参道を抜け、手水舎で手や口を清めたら拝殿でお参りを。出雲大社内での参拝の作法は拝殿に限らず全て「2礼4拍手1礼」。一般的な「2礼2拍手1礼」ではないのでご注意を。

3. 御本殿
次に拝殿の後方にある国宝の御本殿前へ。御本殿は八足門の前からお参りします。通常は八足門 前までですが、お正月には中へ入ることができますよ。

4. 十九社
横に長く連なる十九社は旧暦10月に神々が出雲に来られた際にお泊まりになるお宿。いわゆる 「神様のホテル」です。

5. 素鵞社
境内でも随一のパワースポットと呼ばれる場所。「稲佐の浜」の砂を奉納し、代わりにその場にある砂をいただく「御砂の交換」という慣わしがあります。いただいた砂は「お清めの砂」として持ち帰ることができますよ。

6. 神楽殿
大しめ縄は必見! 長さ13.6m、重さ5.2トンにもなるその姿は圧巻です。その場の空気感にも圧倒されます。

こちらの浜の砂を素鵞社の木箱に入った砂と交換

出雲大社は「縁結びの神」として有名ですが、恋愛成就だけでなく、さまざまなご縁を繋いでくれるそう。
祓社で雑念を払い、一つひとつの場所でお参りをしながら進んでいくと、自分と向き合うことができ、最強スポットといわれる素鵞社に着く頃には不思議とすっきりと穏やかな気持ちに。導いてもらえることに、そして、いただいたご縁に深く感謝を伝え、「これからもよろしくお願いします」とご挨拶。

こうして、最後に神楽殿の大しめ縄を見上げる。心おだやかに神聖な空間に身を置くと、心身が清められていく……そんな感覚を覚えます。

境内には「因幡の素兎」をモチーフとしたウサギの像が多数

また、時間に余裕があれば、境内の神祜殿(宝物殿)もおすすめ。貴重な展示品を見ることができますが、ここに納められている勾玉が本当に美しくて。新潟県で取れる糸魚川翡翠でできているそうです。こちらと一緒に出土した鉾は、北九州で作られたものだったことから、北は東北、南は九州まで交流があったことの裏づけになったのだとか。

眺めていると心は古代へタイムスリップ。こうした品が多数あり、いつも見惚れているとあっという間に時間が過ぎています。

出雲大社

住所
島根県出雲市大社町杵築東195出雲大社社務所
電話番号
0853-53-3100
問い合わせ時間
8:30~17:00
URL
https://izumooyashiro.or.jp/

参拝後は山陰グルメ巡りへ

さて、参拝が終わったら、次は徒歩圏内で回れる山陰グルメを堪能です。私の定番スポットを4つご紹介しますね。

1.まずは名物の出雲そば

そばはオンラインでお取り寄せも可能

まずは、名物の出雲そば。外せませんよね〜! いつも訪れるのは「出雲そば 荒木屋」。江戸時代から240年以上も続く老舗で、3段の朱塗りの器に 入った「割子そば」は必食。はじめは1段目のそばに直接、薬味とつゆをかけていただき、残ったつゆを2段目、3段目とうつし、薬味とつゆを追加していくのがお作法。加えた薬味で変化していく味と、甘皮ごと引いたそばの香りと喉越しが最高ですよ。

出雲そば荒木屋

住所
島根県出雲市大社町杵築東409番地2
電話番号
0853-53-2352
営業時間
11:00~16:00(そばが無くなり次第終了)
定休日
URL
https://arakiya-izumo.com/

2.出雲名物の「あご野焼き」

季節ごとの期間限定商品も見逃せない

出雲そばのあとは、「横庄かまぼこ店」へ。地元で長く愛されるお店です。ここで出雲名物の「あご野焼き」を購入。日本海で豊富に取れる「あご(トビウオ)」をすり身にして炭火で焼きあげた練り物(かなり大きめの焼きかまぼこ)です。歯応えがあって噛めば噛むほど味わい深い! わさび醤油をつけたり、軽く炙ったりしても。毎回リピする出雲地方の名産品です。

横庄かまぼこ店

住所
島根県出雲市大社町杵築南横町1032
電話番号
0853-53-2102
営業時間
9:00~17:00
定休日
URL
https://www.instagram.com/yokosho_kamabokoten/

3.出雲大社にちなんだスイーツ

ぜんざいは神事でふるまわれる「神在餅(じんざいもち)」が起源といわれる

スイーツ系なら、「くつろぎ和かふぇ甘右衛門」へ。出雲が発祥とされる「出雲ぜんざい」、神話の世界観を表現した名物パフェ「神話ぱふぇ」、抹茶づくしの「極-kiwami- あんみつ 縁結びドリンクセット」など、出雲らしさ満点のスイーツがありますよ。出雲大社にちなんで、「だいこくさま」をかたどったモナカがのっていて、こちら、つい撮影してしまうかわいらしさ!

くつろぎ和かふぇ甘右衛門

住所
島根県出雲市大社町杵築南839-1
電話番号
0853-25-8120
営業時間
11:00~17:00
定休日
水、木(祝祭日は営業)
URL
https://amaemon.jp/

4.スターバックス出雲大社店でひと休み

「つながり」の意味を込め、カップを重ねるとぴったりフィットするつくり

ほかにも、「スターバックス出雲大社店」も雰囲気よし。自分用のお土産に限定マグカップはいかがでしょう。めのうをイメージしたシンプルなデザインで、色はレッド、グリーン、ホワイトの3色。縁結びの神様である出雲大社にちなんで「つながり(縁)」をテーマに作られているそう。旅先で、マグカップを買うのが楽しみな私。こちらのお店のオープン当時に3色購入しました。もうずいぶん前ですが、今でも活躍しています。

スターバックス出雲大社店

住所
島根県出雲市大社町杵築南841
電話番号
0853-53-8812
営業時間
8:30~18:30
URL
https://store.starbucks.co.jp/detail-1208/

グルメ巡りのあとは歴史と文化散策へ

こうして休憩したあとは、出雲大社に隣接する「古代出雲歴史博物館」に向かいます。歴史好きの方にはぜひ!訪れて欲しい場所。出雲の歴史を裏付ける展示物の数々に、大興奮間違いなしです。

なかでも注目なのは、1980年代に「荒神谷遺跡」で大量に出土した銅剣や銅鐸。さらに2000年に 拝殿の北側で発掘された巨大な「宇豆柱(うずばしら)」も。

長年、出雲王朝の存在は創作ではないかと考えられていましたが、これらの出現によりその存在が現実味を帯びたものに。また、 宇豆柱が見つかったことで、「太古の出雲大社は、現在の4倍の高さの空中神殿だった」という記録も事実なのでは!と歴史が見直され、壮大なロマンと謎を生んでいます。

館内には古代の出雲大社本殿の1/10の模型が展示されていますが、そのダイナミックな姿に想像をかきたてられますよ。

島根県立古代出雲歴史博物館

住所
島根県出雲市大社町杵築東99-4
電話番号
0853-53-8600
営業時間
9:00~18:00(11月~2月は9:00~17:00)
定休日
毎月第3火
URL
https://izumo-kankou.gr.jp/special/681

島根の魅力

特産品「出西生姜」を使った調味料なども魅力的

さて、何度も訪れている大好きな島根県ですが、リピするきっかけとなったのは「道の駅」と「和菓子」なんです。

たまたま立ち寄った道の駅で、その魅力に開眼! ナチュラルフードの宝庫のような道の駅が楽しくて。幻の野菜といわれる出西生姜や十六島(うっぷるい)産の岩海苔、雲南市のオロチの爪(唐辛子)に板わかめ、古代米、しじみなどなど。素朴で滋味深い名産品や地物に興味が湧いたんです。どれもナチュラルな素材で体に優しく本当においしいですよ。今でも、道の駅は必ず立ち寄るスポットです。

そして、もうひとつ語りたいのは島根の和菓子のおいしさ! 松江松平藩7代藩主・松平不昧公(松平治郷)が茶人であったことから「茶の湯文化」が浸透した松江。京都・金沢と並び日本三大和菓子の地と聞いていましたが……。
国宝松江城すぐそばの松江歴史館内にある茶屋「喫茶きはる」でいただいた和菓子がとてもおいしくて! その実力に驚きました。庭園を眺めながらのんびり過ごせるおすすめのスポットです。

喫茶きはる

住所
島根県松江市殿町279番地(松江歴史館内)
電話番号
0852-32-1607
営業時間
9:30~17:00
定休日
月(祝日の場合は翌平日)
URL
https://matsu-reki.jp/kiharu/

最後に

私は旅をする際、その土地の歴史や文化について、少し調べていくようにしています。訪れた地で抱く新鮮な感情を大事にしながらも、事前に得た知識を持っておくことで、目にしたものの感じ方や感動に深みが出るように思うから。さらに、そこでピンとくるものがあれば、 帰宅してまた調べるようにしています。そうすると、その地で得た感覚に納得できることが多々あるのです。感性を研ぎ澄ませ、その土地に関する知識を増やしていくことで、お気に入りの場所がまたひとつ増えていく。旅のすばらしさを実感する瞬間です。

秋の深まるこの時期は山陰へ。今回ご紹介した出雲に限らず、松江や奥出雲などもすてきですので、その土地の文化や歴史を感じながら、お気に入りを探してみてくださいね。では、また来月お会いしましょう。

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