台湾の主要都市は?都市ごとの特徴や気候、観光スポットを解説

地球の歩き方編集室

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更新日
2025年10月21日
公開日
2025年10月21日
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台湾には、個性豊かな都市が点在しています。政治や経済の中心地である台北をはじめ、自然と文化が融合する台中、古都・台南、港町・高雄など、都市ごとに異なる風景や町歩きを楽しめます。この記事では、台湾を代表する4つの都市の特徴と魅力を紹介します。台湾旅行の計画を立てる際に、ぜひ参考にしてみてください。

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台湾のおもな都市

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台湾には、その土地の歴史や文化、自然を感じられる都市が点在しています。行政区分は、6つの直轄市(台北、台中、台南、高雄、桃園、新北)と3つの省轄市、13の県から成り立っています。台湾の主要な都市は以下の通りです。

都市名 エリア
台北 北部
台中 中部
台南 南部
高雄 南部

政治と経済の中心地「台北」

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台北は台湾の主要都市のひとつで、政治や経済の中心地。台北のランドマークである台北101や中華文明の至宝が集まる國立故宮博物院などの有名観光スポットをはじめ、レストランやショッピングスポットであふれています。屋台がひしめく夜市での食べ歩きや台湾マッサージ店などでのリラクセーションを楽しむのもおすすめです。

台北の基本情報

都市名
台北市
面積
約272平方キロメートル
日本からの直行便
あり(約2~4時間)
日本との時差
-1時間

台北の気候とベストシーズン

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台北は亜熱帯気候に属しており、1年をとおして温暖な気候が特徴です。春(3〜5月)は比較的穏やかで過ごしやすく、初夏にかけて湿度が上がります。夏(6〜9月)は高温多湿で、スコールのようなにわか雨や台風の影響を受けることがあります。秋(10〜11月)は湿度が下がり比較的過ごしやすく、冬(12〜2月)は寒波の影響で冷え込む日もあります。

台北観光のベストシーズンは春と秋。比較的天気が安定し、心地よく過ごせるため、観光や町歩きに適しています。

台北の空港と市内へのアクセス方法

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台北には台湾桃園国際空港台北松山空港のふたつの空港があります。どちらの空港にも日本各地から直行便が運航しており、所要時間は約2~4時間。

台湾桃園国際空港から台北市内までは、電車やリムジンバス、タクシーで移動可能。台北松山空港から市内までは、タクシーやMRT(地下鉄)、市バスでアクセスできます。

台北のおすすめ観光スポット

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國立故宮博物院(グォーリグーゴンボーウーユエン)

國立故宮博物院は、世界四大博物館のひとつに数えられる博物館。おもに中国の歴代皇帝の宝物や芸術品を所蔵し、「翠玉白菜」や「肉形石」などの名品で知られています。陶磁器、書画、青銅器など、多彩な展示をとおして、中華文明の歴史を体感できます。

台北101(タイペイイーリンイー)

台湾のランドマーク的存在である台北101は、その名の通り101階建ての超高層ビル。89階にある展望台からは台北の町並みを見渡すことができ、晴れた日には遠くの山々まで一望できます。夕方からは町に明かりが灯り、展望台からの夜景はうっとりする美しさ。低層階にはショッピングセンターもあるので、ショッピングやグルメも楽しむことができます。

士林観光夜市(シーリンクワングアンイエシー)

台北の夜の風物詩といえば、士林観光夜市。台湾最大級のナイトマーケットで、地元の人々だけでなく観光客からも人気を集めています。小籠包や牛肉麺、臭豆腐など、さまざまなグルメを堪能できます。

自然豊かな近代都市「台中」

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台中は、中部に位置する活気あふれる都市。台湾のなかでも温暖な気候と美しい自然環境に恵まれ、芸術やグルメを楽しめる町として人気を集めています。また、アートとデザインの中心地としても知られており、美しい建築物や芸術的なスポットが点在しています。台湾全土からアクセスしやすい点も魅力で、日帰り旅行や周辺の観光地を巡る拠点としてもうってつけです。

台中の基本情報

都市名
台中市
面積
約2215平方キロメートル
日本からの直行便
あり(約3時間)
日本との時差
-1時間

台中の気候とベストシーズン

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台中は、台湾のなかでも年間を通じて比較的温暖で過ごしやすいのが特徴。春(3〜5月)と秋(9〜11月)は晴天が多く、湿度も低めで快適です。夏(6〜8月)は暑さが厳しく、30度を超える日もあります。ほかの地域に比べて降水量が少なく、台風の影響もやや軽減されます。冬(12〜2月)は日本に比べて温暖ですが、季節風の影響で肌寒く感じる日もあります。

台中観光のベストシーズンは春と秋。比較的晴れの日が多く、過ごしやすい日が続きます。

台中の空港と市内へのアクセス方法

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台中近郊には、台中国際空港があります。日本からは高松、神戸、那覇から直行便が運航しており、所要時間は約3時間。台中国際空港から台中市内までは、バスまたはタクシーで移動可能です。

そのほか、台北や高雄などの各都市から電車やバスで台中にアクセスする方法もあります。

台中のおすすめ観光スポット

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彩虹眷村(ツァイホンジュエンツン)

彩虹眷村は、まるで絵本のなかに迷い込んだような、鮮やかな壁画アートが印象的な村。もともと取り壊される予定だった場所に、黄永阜氏が壁や道路にカラフルな絵を描き始めたことから生まれた人気観光地です。どこを切り取っても絵になるため、フォトジェニックな景色を求めて多くの観光客が訪れています。

台中國家歌劇院(タイチョンクオジアコージウユエン)

台中國家歌劇院は、2016年にオープンした大型の多目的劇場。日本人建築家・伊藤豊雄により設計されたもので、曲線を多用したユニークな外観が注目を集めています。オペラ、バレエ、コンサートなど多彩な公演が開催されるほか、館内には展望テラスやカフェ、ショップもあり、芸術と日常が融合する空間として市民や観光客に親しまれています。

高美湿地(ガオメイシーティー)

高美湿地は、台中から北西約20kmの河口に広がる自然豊かな湿地。潮や天気によって干潟が鏡のように空を映し出すことから、「台湾のウユニ塩湖」とも呼ばれています。絶滅危惧種の動植物が生息する保護区でもあり、カニなどの生き物観察も楽しめます。台湾屈指の幻想的な絶景を堪能できる人気スポットです。

歴史ある古都「台南」

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台南は、南部に位置する台湾最古の都市。長い歴史を誇る台南には、古都の面影を色濃く残す古跡や寺院が点在し、台湾のこれまでの歩みを感じられます。また、台南は食の都としても知られており、さまざまなローカルグルメを味わえるのも魅力。伝統と現代が調和する台南は、台湾の歴史、文化、食の魅力を1度に楽しめる町です。

台南の基本情報

都市名
台南市
面積
約2192平方キロメートル
日本からの直行便
なし
日本との時差
-1時間

台南の気候とベストシーズン

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台南は南部に位置し、1年を通じて温暖な気候が特徴です。春(3〜4月)と秋(10〜11月)と冬(12~2月)は比較的過ごしやすく、穏やかな陽気が続きます。夏(5~9月)は高温多湿で、最高気温が30度を超える日が多く、スコールや台風の影響を受けることもあります。冬(12〜2月)は雨も少なく、北部に比べると気温もあまり下がらず快適ですが、寒波の影響で一時的に気温が下がることがあります。

台南観光のベストシーズンは春と秋と冬。安定した天気が続き、町歩きや屋外の観光に最適です。

台南の空港と市内へのアクセス方法

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台南近郊には台南空港がありますが、2025年10月現在、日本から直行便は運航していません。台北や高雄などの各都市から、電車や新幹線、バスなどで台南までアクセスする方法があります。

台南のおすすめ観光スポット

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孔子廟(コンヅーミャオ)

1665年に創建された台湾最古の孔子廟。かつて台湾における儒学の中心だった場所で、建築物や装飾の美しさなどが見どころです。境内には静かな雰囲気が広がり、歴代総統による書が飾られた大成殿をはじめ15の建造物が並びます。敷地内は緑豊かで、市民の憩いの場としても親しまれています。

赤崁楼(チーカンロウ)

赤崁楼は、1653年にオランダ人により建てられたもので、プロビンシャ城と呼ばれていました。中国式と西洋式の建築様式が融合した独特の外観が魅力で、れんがの壁や瓦屋根が印象的です。敷地内には歴史を伝える石碑や文物が展示され、台湾の歴史を感じられます。

花園夜市(ホアユエンイエシー)

花園夜市は、定番からB級グルメの屋台がずらりと並ぶ活気あふれる夜市。小吃(シャオチー)と呼ばれる軽食や大腸包小腸(ソーセージ包み)など、台湾の名物グルメを手軽に楽しめます。テーブルを用意している屋台もあるので、落ち着いてゆっくり食べたい人におすすめです。

南部最大の都市「高雄」

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高雄は南部に位置し、台湾最大の港湾都市として知られています。市内には、川沿いの散歩やクルーズを楽しめる愛河が流れ、周辺には緑豊かな公園が整備されており、都会の喧騒を忘れてリラックスできるスポットが充実。また、アートに触れられる場所も多く、町のいたるところにアート作品やモダンな建築物が点在しています。リゾート感を味わいつつ、自然の美しさや都会の利便さを兼ね備えた魅力的な町です。

高雄の基本情報

都市名
高雄市
面積
約2952平方キロメートル
日本からの直行便
あり(約3時間~3時間30分)
日本との時差
-1時間

高雄の気候とベストシーズン

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台湾南部に位置する高雄は、1年を通じて温暖な気候が特徴。春(3〜4月)と秋(10〜11月)と冬(12~2月)は比較的過ごしやすく、穏やかな陽気が続きます。夏(5~9月)は高温多湿で、最高気温が30度を超える日が多く、スコールや台風の影響を受けることもあります。冬(12〜2月)は雨も少なく、北部に比べると気温もあまり下がらず快適ですが、寒波の影響で一時的に気温が下がることがあります。

高雄観光のベストシーズンは春と秋と冬。3~4月は過ごしやすく、10月以降は暑さが落ち着きます。安定した天気が続き、町歩きや屋外の観光に最適です。

高雄の空港と市内へのアクセス方法

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高雄には、高雄国際空港があります。日本から直行便が運航しており、所要時間は約3時間~3時間30分。高雄国際空港から高雄市内までは、MRT(地下鉄)やタクシーで移動可能です。

高雄のおすすめ観光スポット

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左營蓮池潭(ズオインリエンチータン)

左營蓮池潭は、市街地の北に位置する約7ヘクタールの淡水湖。湖畔には、龍と虎が待ち構える龍虎塔があり、龍の口から入って虎の口から出ると罪が浄化されるという言い伝えがあります。湖周辺には歩道や自転車道が整備されており、都会のなかでリラックスしたひとときを過ごせます。

六合國際觀光夜市(リォウホークオジークワングアンイエシー)

六合國際觀光夜市は、地元の人々や観光客でにぎわう活気あふれる夜市。数百メートルにわたって屋台が並び、台湾名物の軽食・小吃(シャオチー)やフライドチキンの鶏排(ジーパイ)などを手軽に味わえます。夜になると通りはネオンで彩られ、高雄の夜の魅力と台湾グルメを同時に楽しめます。

駁二藝術特區(ボーアルイーシュートゥーチュー)

駁二藝術特區は、鉄道や倉庫の跡地を再利用したアートと文化の発信地。広大な敷地内にはギャラリーやカフェ、ショップが点在し、現代アートやショッピングを楽しめます。あちこちに遊び心あるアート作品があり、写真スポットとしても人気を集めています。

まとめ

この記事では、台湾の主要4都市の特徴や見どころをご紹介しました。旅の目的に合わせて訪れる都市を選べば、台湾旅行はより充実したものになるはずです。本記事を参考に、ぜひ台湾旅行を計画してみてはいかがでしょうか?

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