アメリカと日本の時差とフライト時間、時差ボケ対策

地球の歩き方編集室

地球の歩き方編集室

更新日
2025年5月2日
公開日
2025年5月2日
©iStock

アメリカと聞いて、まず思い浮かぶのはどんなイメージだろうか。自由の女神がそびえるニューヨーク、高層ビルが建ち並ぶシカゴ、映画の都ロサンゼルス、テクノロジーの中心地シリコンバレーなど、多彩な魅力をもつ国である。観光地やエンターテインメント施設も数多く、日本からの旅行者にとっては非常に魅力的な目的地だ。また、世界遺産や自然公園、美術館や博物館も豊富で、それぞれが独自の歴史と文化を誇っている。

AD

アメリカと日本との時差は14~17時間

©︎iStock

アメリカ本土での時差

アメリカは広大な国土をもつため、国内でも複数の時間帯が存在する。アメリカ本土では東部標準時(EST)、中部標準時(CST)、山岳標準時(MST)、太平洋標準時(PST)の4つの時間帯に分かれており、日本とはそれぞれ異なる時差が生じる。ニューヨーク(東部標準時)は前述のとおり日本より14時間遅れ、シカゴ(中部標準時)は15時間遅れ、デンバー(山岳標準時)は16時間遅れ、ロサンゼルス(太平洋標準時)は17時間遅れている。

東部標準時(EST)
東部標準時(Eastern Standard Time)は、アメリカの東海岸地域で使用されている時間帯。主要都市としては、ニューヨーク、ワシントンD.C.、ボストンが挙げられる。このエリアは日本との時差が14時間であり、日本が午前9時の場合、ニューヨークでは前日の午後7時となる。ビジネスや観光の中心地が多く存在するため、訪れる機会も多いだろう。
中部標準時(CST)
中部標準時(Central Standard Time)は、アメリカの中西部地域で使用されている時間帯。主要都市には、シカゴ、ダラス、ヒューストンが含まれる。日本との時差は15時間であり、日本が午前9時の時、シカゴは前日の午後6時となる。このエリアは広大な農地や工業地帯を有しており、経済的にも重要な地域である。
山岳標準時(MST)
山岳標準時(Mountain Standard Time)は、アメリカの内陸部に位置する山岳地帯で使用されている時間帯。デンバー、フェニックス、ソルトレイクシティが主要都市として挙げられる。この地域の日本との時差は16時間であり、日本が午前9時の場合、デンバーは前日の午後5時となる。自然豊かな景観が特徴で、アウトドア活動や国立公園巡りに最適なエリアである。
太平洋標準時(PST)
太平洋標準時(Pacific Standard Time)は、アメリカの西海岸地域で使用されている時間帯。ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトルが主要都市。このエリアの日本との時差は17時間であり、日本が午前9時の場合、ロサンゼルスでは前日の午後4時となる。ハリウッドやテクノロジー企業の集積地として知られており、多様性と創造性に富んだ地域である。

アメリカではサマータイムがあるか

アメリカでは、3月第2日曜から11月第1日曜までの期間、サマータイム(デイライト・セービング・タイム)が導入されている。この期間は時計が1時間進み、日本との時差が1時間短縮され、ニューヨークは日本より13時間遅れ、シカゴは14時間遅れ、デンバーは15時間遅れ、ロサンゼルスは16時間遅れとなる。ただし、アリゾナ州やハワイ州ではこの制度が採用されていないので注意が必要だ。旅行中にサマータイムの開始や終了が重なる場合、現地での時間変更にも十分注意しよう。

日本時間とアメリカ時間の時差対照表

通常時の時差対照表

日本時間 東部標準時
(-14時間)
中部標準時
(-15時間)
山岳標準時
(-16時間)
太平洋標準時
(-17時間)
09:00 19:00(前日) 18:00(前日) 17:00(前日) 16:00(前日)
12:00 22:00(前日) 21:00(前日) 20:00(前日) 19:00(前日)
15:00 01:00 00:00 23:00(前日) 22:00(前日)
18:00 04:00 03:00 02:00 01:00
21:00 07:00 06:00 05:00 04:00
00:00 10:00(前日) 09:00(前日) 08:00(前日) 07:00(前日)
03:00 13:00(前日) 12:00(前日) 11:00(前日) 10:00(前日)
06:00 16:00(前日) 15:00(前日) 14:00(前日) 13:00(前日)

サマータイム時の時差対照表

日本時間 東部標準時
(-13時間)
中部標準時
(-14時間)
山岳標準時
(-15時間)
太平洋標準時
(-16時間)
09:00 20:00(前日) 19:00(前日) 18:00(前日) 17:00(前日)
12:00 23:00(前日) 22:00(前日) 21:00(前日) 20:00(前日)
15:00 02:00 01:00 00:00 23:00(前日)
18:00 05:00 04:00 03:00 02:00
21:00 08:00 07:00 06:00 05:00
00:00 11:00(前日) 10:00(前日) 09:00(前日) 08:00(前日)
03:00 14:00(前日) 13:00(前日) 12:00(前日) 11:00(前日)
06:00 17:00(前日) 16:00(前日) 15:00(前日) 14:00(前日)

アメリカ-日本のフライト時間

©︎iStock

日本からアメリカへのフライト時間は、直行便でおおよそ行きが約9時間から13時間55分、帰りが約10時間30分から14時間40分程度。乗り継ぎ便を利用する場合、アジア経由では、日本からアジアのハブ空港まで約4時間から7時間、そこからアメリカまで約10時間から15時間のフライトが必要だ。

乗り継ぎ便のメリットとして、航空券の価格が安くなることが多い点が挙げられる。また、途中で観光を楽しむこともできるため、一度の旅行で複数の都市や国を訪れることも可能だ。長期の休暇を取れる旅行者にとっては魅力的だろう。ただし、総移動時間が長くなるため、体調管理には十分注意したい。

正確なフライト時間はアルキカタ・ドット・コムで航空券を検索すると確認できるので参考にしてほしい、

直行便のある空港とフライト時間

ジョン・F・ケネディ国際空港

©︎iStock

ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港への直行便は、日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)、ユナイテッド航空、アメリカン航空が運航している。羽田から出発する便も多いが、成田からの便もある。行きのフライト時間は約12時間45分から13時間15分であり、帰りのフライト時間は約14時間35分。世界中の主要都市と結ばれている国際的なハブ空港で、多くのショッピングエリアやレストランが充実している。

ボストン・ローガン国際空港

©︎iStock

ボストンのローガン国際空港には、成田から日本航空(JAL)による直行便がある。行きのフライト時間は約12時間35分で、帰りは約14時間10分ほど。アメリカ東海岸に位置し、歴史的な名所が近くにあり、観光にも便利だ。また、教育機関が集中する地域でもあるため、学生旅行者にも人気が高い。

シカゴ・オヘア国際空港

©︎iStock

シカゴのオヘア国際空港には、日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)、ユナイテッド航空が直行便を運航している。成田および羽田から出発する便があり、行きのフライト時間は約11時間35分から11時間55分で、帰りは約13時間30分から13時間40分程度。アメリカ中西部の中心地として重要な役割を果たし、世界で最も忙しい空港のひとつで、市内へもアクセスがよく、ビジネス利用者にとって非常に便利。

サンフランシスコ国際空港

©︎iStock

サンフランシスコ国際空港には、日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)、ユナイテッド航空、ZIP AIRが直行便を運航しており、成田、羽田、関西から出発する便がある。行きのフライト時間は約9時間05分から9時間25分で、帰りは約11時間20分から11時間35分。テクノロジー企業が集まるシリコンバレーへの玄関口であり、美しい湾岸エリアへのアクセスも良好だ。また、空港自体も最新の設備が整い、快適な移動が可能。

ロサンゼルス国際空港

©︎iStock

ロサンゼルス国際空港への直行便は、日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)、ユナイテッド航空、デルタ航空、アメリカン航空、シンガポール航空、ZIP AIRが運航している。成田および羽田から毎日運航される便が多く、関西空港からの便もある。行きのフライト時間は約9時間35分から10時間で、帰りは約11時間45分から12時間25分程度。映画産業の中心地であるハリウッドや、サンタモニカをはじめとするビーチなどの観光スポットが豊富で、多文化都市として知られる。空港から市内までのアクセスもよい。

サンディエゴ国際空港

©︎iStock

サンディエゴ国際空港には、成田から日本航空(JAL)による週4便の直行便が就航している。行きのフライト時間は約9時間35分、帰りは約12時間ほど。空港は市内中心部に近く、交通の便も優れている。温暖な気候と美しいビーチが魅力で、動物園や水族館など家族連れにも人気の観光地が多い。

ダラス・フォートワース国際空港

©︎iStock

ダラス・フォートワース国際空港には、日本航空(JAL)、アメリカン航空が運航しており、成田および羽田から直行便がある。行きのフライト時間は約11時間30分から11時間45分、帰りは約13時間50分から14時間程度。アメリカ南部の交通の要所で、広大な敷地をもつ現代的な空港。ショッピングモールも併設されており、トランジット中も楽しめる。

シアトル・タコマ国際空港(シータック空港)

©︎iStock

シアトル・タコマ国際空港へは、日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)、ユナイテッド航空、デルタ航空、ハワイアン航空が直行便を運航している。成田および羽田から出発し、行きのフライト時間は約8時間40分から9時間05分、帰りは約10時間30分から11時間。空港周辺にはさまざまな観光施設が揃っており、自然環境も豊かでアウトドア活動も盛んだ。シアトルはマイクロソフトやアマゾン本社が位置する技術革新の拠点でもある。

ワシントン・ダレス国際空港

©︎iStock

ワシントンD.C.のダレス国際空港には、全日本空輸(ANA)、ユナイテッド航空が直行便を運航している。羽田から出発し、行きのフライト時間は約12時間30分から12時間50分、帰りは約14時間15分から14時間20分程度。アメリカの首都ワシントンD.C.にある3つの空港のひとつで、空港から市内へのアクセスも比較的よい。政治経済の中心地でありながら、多くの博物館や歴史的建造物が近隣に存在し、観光にも最適。

ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港

©︎iStock

ヒューストンのジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港へは、全日本空輸(ANA)、ユナイテッド航空、ZIP AIRが羽田、成田から直行便を運航している。行きのフライト時間は約11時間50分から12時間20分、帰りは約14時間05分から14時間10分。ヒューストンはエネルギー産業の中心地であり、宇宙関連施設も多数。多様な文化が混在する活気あふれる都市で、空港もそれに応じた多様なサービスを提供している。

デトロイト・メトロ空港(デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ空港)

©︎iStock

デトロイトのメトロ空港には、デルタ航空が羽田から毎日運航している。行きのフライト時間は約12時間、帰りは約13時間55分。デトロイトは自動車産業の中心地として知られ、音楽や芸術の面でも豊かな文化をもつ都市。空港は広大だが効率的に運営されており、トランジットも快適。

ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港

©︎iStock

ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港へは、デルタ航空が羽田から毎日運航している。行きのフライト時間は約12時間35分、帰りは約14時間40分。世界最大級の空港で、国内外の路線が多数乗り入れている。空港の設備は充実しており、ショッピングや食事施設も豊富。南部料理や音楽の文化も楽しめる。

ミネアポリス・セントポール国際空港

©︎iStock

ミネアポリス・セントポール国際空港には、デルタ航空が羽田から毎日運航している。行きのフライト時間は約11時間25分、帰りは約13時間25分。ミネアポリスとセントポールには美しい湖畔や公園が多く、自然と都市生活のバランスが取れた地域。アートや劇場文化も盛んだ。空港は清潔で効率的に管理されており、旅客サービスも充実している。

デンバー国際空港

©︎iStock

デンバー国際空港には、成田からユナイテッド航空が毎日運航している。行きのフライト時間は約10時間40分、帰りは約12時間15分。デンバーはロッキー山脈へのゲートウェイとして知られており、アウトドア活動が楽しめる。ビール醸造所が多いことでも有名。空港のデザインは斬新で、広々としたスペースが特徴的。

アメリカでの時差ボケと対策

©︎iStock

日本からアメリカへのフライトでは、長時間の移動に加え14時間以上の時差がともなう。これにより体内時計が乱れ、多くの旅行者が時差ボケを経験するだろう。

フライト前の対策

フライト時間と時差を考えると、事前に寝る時間を現地時間に完全に合わせて調整するのは難しいかもしれない。しかし、出発の1週間ほど前から少しずつ体内時計をシフトさせることで、時差ボケの影響を軽減することはできる。

具体的には、毎日30分から1時間ずつ就寝時間と起床時間を早めたり遅らせたりすることで、徐々に現地時間に近づけることができる。例えば、東海岸へ行く場合には、日本より14時間遅れているので、出発前に寝る時間を早め、朝は早めに起きるようにするとよい。一方、西海岸へ行く場合には、日本とは17時間の時差があるため、寝る時間を少しずつ遅くし、朝もその分遅めに起きるように調整する。

重要なのは、規則正しい生活リズムを保ちながら、徐々に現地時間に適応していくことだ。また、急激な睡眠パターンの変更は避け、無理のない範囲で調整を行うことが大切。さらに、適度な運動を取り入れたり、カフェイン摂取を控えたりすることで、質のよい睡眠を確保するための環境を整えてみるのもよい。就寝前にはリラックスするための時間を設け、ストレスを軽減する工夫をしよう。

旅行前日は特に注意が必要だ。可能であれば、現地時間に近い時間帯に合わせて睡眠を取るようにし、旅行の準備は、出発の前々日までに済ませておくとよい。これにより、当日の移動がスムーズになり、到着後の疲労感も軽減されるだろう。

フライト中の対策

フライト中は適度に水分を摂取することが重要。具体的には水やハーブティーなどを選び、アルコールやカフェインは控えめにしよう。これらには利尿作用があり、脱水症状を引き起こしやすい。さらにカフェインには覚醒作用もあり、睡眠を妨げる可能性もある。水分補給だけでなく、機内ではできるだけ睡眠を取ることも大切なので、アイマスクや耳栓なども使用して快適な睡眠環境を整えよう。

また、現地時間に合わせた食事を心がけることも時差ボケ予防に有効。機内食での調整が難しい場合に備えて、自分でスナックや軽食を用意しておくとよい。例えば、簡単に食べられるナッツ類やクラッカーなどがおすすめだ。

地球の歩き方オンラインショップでも、機内快適・リラックス用品を取り扱っているので参考にしてほしい。

フライト後の対策

到着後は現地時間に合わせることを心がけよう。昼間は外で日光を浴びれば、体内時計がリセットしやすくなる。ニューヨークに到着したなら、セントラルパークを散歩したり、タイムズスクエアを見学するのもよいだろう。ロサンゼルスならビーチでリラックスしたり、ハリウッドの名所巡りを楽しむのも効果的だ。なるべく昼寝をせずに活動することが大切。観光を通じて自然な形で体を動かすことで、夜に自然と眠気が訪れるようになる。また、バランスの取れた食事を摂ることも忘れずに。

夜になったら早めにホテルに戻り、シャワーを浴びてリラックスしよう。できるだけ早めに就寝することで、翌日の時差ボケを最小限に抑えることができるだろう。

現地オプショナルツアーを地球の歩き方 Powered by VELTRA(ベルトラ)で紹介しているので参考にしてほしい。

アメリカの多様な魅力を堪能しよう

©︎iStock

アメリカは広大な国土と多様な文化で、訪れるたびに新しい発見がある。サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジやワシントンD.C.の歴史的名所など、それぞれの都市がもつ独自の魅力は尽きない。フライト時間や時差には注意が必要だが、その先には素晴らしい体験が待っている。時差ボケ対策も万全にして、ぜひアメリカ旅行を満喫してほしい。

トップへ戻る

TOP