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1334年にジョットとA.ピサーノによって建設が始められ、1359年には頂上部分が乗せられた。これも3色の大理石による装飾で覆われ、そのスラリとした姿はドゥオーモや洗礼堂の重量感とは対照的な軽やかさだ。鐘楼の基部を飾っていた数々の彫刻のオリジナルは、今日ではドゥオーモ付属美術館に収められている。最下段はA.ピサーノの『芸術と職業』で、一部はジョットのデザインによるといわれる。ドゥオーモに面した部分はL.デッラ・ロッビアの作だ。その上の段はキリスト教の秘蹟の数々を表した場面(A.アルノルディ)、最上部には預言者と巫女の16の像が並ぶ。高さ85mの塔の上には階段で上がることができる。
ドゥオーモのクーポラとジョットの鐘楼からはフィレンツェのバラ色の町を一望できる。遠くには、フィエーゾレからミケランジェロ広場、ヴェッキオ橋から続くピッティ宮などが続き、町の地理を知るのにも役立つ。
上りの途中ではクーポラのフレスコ画を身近に見て、荘厳な内部を眼下にし、さらに身をかがめるほどの狭い階段が続く。463段の階段は息が切れてちょっと大変だが、360度のパノラマはすばらしく、疲れも吹き飛ぶほど。身軽な格好で上るのがベター。鐘楼はクーポラに比べやや低いが、ここからの眺めもすばらしい。