アカデミア美術館 (フィレンツェ)

更新日
2024年1月10日
公開日
2023年6月6日
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  • シニョリーア広場とミケランジェロ広場にそのコピーが立ち、フィレンツェの象徴といえるダヴィデ像のオリジナルがあることでも有名
  • ヨーロッパ最古の美術学校であったアカデミアの学生の研究のために集められた作品が並ぶ
  • 『奴隷像』『ダヴィデ』などの有名な彫刻のほかに13~16世紀のトスカーナ絵画にも傑作が多い
未完の『奴隷像』

廊下のようなギャラリーにはミケランジェロの4体の『奴隷像』Prigioni(未完)が展示されている。法王ユリウス2世の墓碑のための彫刻で、『目覚める奴隷』(右前)、『髭面の奴隷』(右奥)、『若き奴隷』(左前)、『アトラス』(左奥)のいずれも、1510年代の後半にフィレンツェのミケランジェロの工房で制作されたと推測される。間もなく、墓碑の計画は大幅に縮小され、作品は途中で放棄された。これら4体の奴隷像と『パレストリーナのピエタ』は、専門家の間では真作説と師の原寸大石膏モデルをもとにした弟子によるとする説とに分かれている。一方、『聖マタイ』はドゥオーモのファサードを飾る12使徒の1体として制作された(1506年)が、これも途中の計画変更で完成されずに終わった。ギャラリーの先の、明るいクーポラの部屋の中心にすくっと立つ若々しい『ダヴィデ』Davideは1501~04年にかけてフィレンツェ市の依頼で制作されたもので、共和政の敵を打ち倒す正義のシンボルとして、1882年(諸説あり)までシニョリーア広場の市庁舎前にこのオリジナルが置かれていた。ミケランジェロ26歳のときの作品で、一見古代彫刻にも見える。石という素材から解き放たれるのを待つ「形」と作家ミケランジェロの重苦しい闘いをまだ感じさせない、数少ない作例である。動作に移る直前の肉体の緊張した美しさと、見据えられた目と意志的な口元のかもし出す冷徹な理性とはまさに、ルネッサンス文化の目指した物でもあった。絵画部門にはボッティチェッリやA.オルカーニャなどの作品が展示されている。

ミケランジェロ作『ダヴィデ』

チケット購入方法は?

《当日窓口で購入》
正面左の大きな扉は出口専用で、手前の小さな入口が切符売り場へと通じている。この入口の左右に分かれて予約者、当日券購入の列ができる。列を間違えずに並ぼう。切符売り場は閉館45分前まで。

《オンラインまたは電話で事前日時指定予約》※入館料+4ユーロの予約料が別途必要
シーズンによっては長い列が出来る事もあるので、訪問日が決まっているなら事前予約がおすすめ。
オンライン:https://www.galleriaaccademiafirenze.it/tickets/
電話:Tel +39 055 294883

《フィレンツェカードを利用》

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