
【岡山・新見】青空に眩しい白い鳥居と紫陽花が映える「済渡寺(さいどうじ)」
2025.6.7
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こんにちは!岡山特派員のmamiです。倉敷美観地区は、古い町並みながら次々と新しい美術館や複合施設が生まれています。その中のひとつ、歌川国芳の浮世絵が見られる「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」を訪れました。場所は、5月にご紹介した阿智神社の参道沿いにあります。
歌川国芳は知らなくても、入口の看板となった相馬の古内裏(そうまのふるだいり)を見たことのある方も多いのではありませんか?
門をくぐるとしっとりとした日本庭園があります。雨の日だからこそ石に艶が出て、新緑の若葉もさらに青々として見えます。
館内の写真はもちろんNGなので、中からお庭の枯山水の庭園をパチリ。ここ「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」は、オープン当初、NHK「ねこのめ美じゅつかん」やテレビ東京の「新美の巨人」で放送されたので、ご覧になられた方もいらっしゃると思います。
ここでは国芳のデビュー作から代表作、それに門人の作品まで見られます。
歌川国芳独自の大胆な構図と緻密な描写、スピード感あふれる奇想天外な迫力にとても惹かれました。代表作の一つ『相馬の古内裏(そうまのふるだいり)』は西洋解剖学の書物を研究した成果の一つとされています。骸骨の骨格の描写が学術的にもかなり正確で、幕末に西洋から伝わってくる新しい知識に深い関心を持っていたと考えられています。
写真は写せないので美術館のHPを貼っておきますね。代表的な作品が見られます。
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UKIYO-E KURASHIKI / 国芳館 | 倉敷美観地区の美術館
ミュージアムショップで買ったガーゼの手ぬぐいです。
無類の猫好きだった国芳が擬人化した猫たちが当時大流行した手毬で曲芸をしています。
「流行猫(はやりねこ)の曲手まり」といいます。
国芳は江戸の猫ブームを牽引した絵師ともいわれていますが、この時代は、田沼意次の失脚後、松平定信による幕府の規制が吹き荒れた時代で、何か発売しようにも幕府の目をかいくぐらねばなりません。そして鞠の曲芸を組み合わせた『流行猫の曲鞠』と『流行猫の曲手まり』が売り出されました。軽くユーモラスな絵は【戯画】とされ、規制をくぐりやすいものだったそうです。
その後も猫好きの山東京山と『朧月猫草紙』を売り出すと愛くるしい挿絵に魅力的な物語で、一躍人気をはくし、ヒットしすぎてしまい規制されるほどだったといいます。
今年は大河ドラマ『べらぼう』で浮世絵が注目されています。国芳は蔦屋重三郎が亡くなった年に生まれているので、ドラマでの登場はないでしょうが国芳館には、魅力的な作品が多く収蔵されています。倉敷美観地区を訪れた際には「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」の浮世絵をお勧めします。
住 所 〒710-0054 岡山県倉敷市本町1-24
電 話 090-8242-1443
開館時間 10:00~18:00(最終入館17:30)
休 館 日 火曜日 (祝日の場合は開館) 年末年始および臨時休館
入 館 料 一般:1,300円 大学・高校生:1,000円 中学・小学生:500円 未就学児:無料