新しいタイを発見できるかも!?現地在住の日本人が見つけたバンコク市内&近郊のマル秘穴場スポット
2023.8.29
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バンコクには魅力的な観光スポットがたくさんありますが、どこへ行ったらいいのか行き先を決めあぐねている方も多いのではないでしょうか。現在進行形で日々発展を遂げているタイを体感するには、まず寺院、市場、商業施設の3つを押さえておけば大丈夫でしょう。今回は、バンコク定番のおすすめ観光エリアを3ヵ所紹介します。2日あれば、3ヵ所全て巡ることが可能です。ぜひ、バンコク観光の参考にしてください。
目次
タイ・バンコク観光で外せないのが、タイを象徴する王宮とその守護寺院「ワット・プラケオ(ワット・プラケーオ)」でしょう。
タイ国内の数ある宮殿の中でも最も権威のある王宮は白い壁に囲まれ、ワット・プラケオと隣り合って建てられています。王宮で最も見どころと言われているのは、タイ様式と西洋様式が一体となったチャクリー・マハー・プラーサート宮殿でしょう。そのほか、歴代の国王が住んでいた宮殿が建ち並んでいる様も必見です。
青色の瓦が目印のワット・プラケオ本堂には、ヒスイ製のエメラルド色の仏像(以下、エメラルド仏と表記)が本尊として安置されており、その名にちなみエメラルド寺院とも呼ばれています。「このエメラルド仏を見なければ、タイで何年暮らしてもタイに来たことにはならない!」とタイ人から言われることもあるほど有名です。
本堂内での撮影は禁止されていますが、入口の外から写真撮影に励む人で大変にぎわっています。また、このエメラルド仏は、夏季、雨季、冬季の年3回衣替えがあり、装飾ががらっと変わります。ワット・プラケオに行く際は、ぜひそのエメラルド色の美しい仏像と装飾を直接見てみてください。
そのほか、仏舎利が納められている黄金の仏舎利塔(チェーディー)や、インドの叙事詩をもとにしたタイの古典文学、ラーマーキエン物語が描かれている回廊の壁画などが見どころです。敷地内の建築物などについては、チケット購入後にもらえる、日本語または英語のパンフレット(タイ語はありません)に詳しい説明がありますので、ぜひ参考にしてください。ホームページに地図が掲載されていますので、事前に場所を確認しておくとよいでしょう。
ワット・プラケオに限らず、タイの寺院では基本的にノースリーブやミニスカート、短パン姿では入場できませんので、ご注意ください。襟付きのシャツに足先近くまで隠れるズボンやスカートで、なおかつ、体のラインが分かりにくい服装で行くようにしましょう。
また、敷地内には軽食が食べられる冷房の効いたカフェがありますので、疲れたら立ち寄るとよいでしょう。ひとつが、チケット売り場近くにある「The Golden Place shop」(営業時間7:00-17:00)。もうひとつがドゥシット・マハー・プラーサート宮殿近くにある「ドイカムショップ(Doi Kham shop)」(営業時間7:30-16:00)です。また、外国人にも使いやすい無料のトイレが3ヵ所あります。
2022年現在、王宮&ワット・プラケオの入場チケットを購入すると、ほか3ヵ所の観光スポットへの入場、見学も可能になります。
ひとつ目は王宮敷地内にある「クイーン・シリキット・テキスタイル博物館」。ふたつ目は、敷地外の劇場「サラ・チャレームクルン・シアター(Sala Chalermkrung Royal Theatre)」。こちらではユネスコ無形文化遺産に登録されている仮面舞踊劇「コーン(KHON、โขน)」を鑑賞することができます。3つ目は、アユタヤーにある「アーツ・オブ・キングダム・ミュージアム (Arts of the kingdom museum)」。王宮敷地外の2ヵ所、「サラ・チャレームクルン・シアター」とアユタヤーの「アーツ・オブ・キングダム・ミュージアム」は、チケット購入後7日以内であれば入場可能です。アユタヤーはバンコクから少し離れていますが、日帰りで行くことも可能なので、ぜひ入場チケットを活用してみてください。
次の項目では、こちらの3つの観光スポットについて詳しくご紹介します。
王宮敷地内には、2012年5月にオープンし、2022年に10周年を迎えた「クイーン・シリキット・テキスタイル博物館(Queen Sirikit Musuem of Textiles、พิพิธภัณฑ์ผ้า ในสมเด็จพระนางเจ้าสิริกิติ์ พระบรมราชินีนาถ)」があります。王室やシリキット王妃の活動、着用された衣装などが見られます。また、アジアにおける織物や歴史についても学べる内容となっています。
1階にはお土産コーナーがあります。タイでは珍しい晴雨兼用の傘や装飾品などの取り扱いがあります。眼鏡拭きなど小物の販売もありますので、お土産探しにもよいかもしれません。
クイーン・シリキット・テキスタイル博物館
王宮近くの劇場「サラ・チャレームクルン・シアター」で上演されるタイの仮面舞踊劇「コーン」が見られます。上演時間は約25分で、上演中は舞台の上に英語の字幕が表示されます。先述したとおり、2018年にユネスコ無形文化遺産にも登録されており、きらびやかな衣装と仮面、繊細な手や指の動きが見られるタイの伝統舞踊は大変見応えがあります。そのため、英語が苦手な方や子供でも楽しむことができる内容だと思います。
王宮の出口(Phiman Deves Gate:ウィマーン・テーウェッド門)から、各公演開始の30分前に、片道運行の無料のシャトルバスサービスがあります。
アユタヤーにある「アーツ・オブ・キングダム・ミュージアム」では、大変豪華絢爛な美術品が見られます。こちらは館内撮影禁止なので気を付けましょう。アユタヤー観光と合わせて行くと、満足度も大きいと思います。
タイの仮面舞踊劇「コーン」
アーツ・オブ・キングダム・ミュージアム
王宮&ワット・プラケオ周辺は、格式の高い寺院が集中するタイ最大の観光エリアでもあります。時間、体力に余裕のある方は、続けてワット・ポーとワット・アルンに訪問し、バンコク3大寺院を全て見ておくのもおすすめです。まず、ワット・ポーについてご紹介します。
バンコク最古の寺院ワット・ポーの礼拝堂の中には長さ46m、高さ約15mの寝釈迦仏が安置されています。大きさもさることながら、ひときわ目を引くのが仏陀の足ではないでしょうか。足は偏平足になっていて、それは仏陀が超人であることを表しています。足裏には108面にわたって螺鈿細工が施されており、仏教と深い関わりを持つバラモン教の宇宙観が表現されています。
礼拝堂の廊下には、108の鉢がずらりと並べられています。並んだ鉢の中に少しずつ硬貨を喜捨していくことで、煩悩が消えていくと考えられています。硬貨は、礼拝堂の入口で購入することができます(20バーツ、約75円)。ワット・ポーを訪れたらぜひ体験してみましょう。
礼拝堂以外では、本堂のブロンズ製の本尊や外回廊と内回廊に安置されている150体の仏像、本堂の周りにある4基の大きな仏塔が見どころです。
仏塔には色がついており、それぞれ緑が現チャクリー王朝のラーマ1世、白がラーマ2世、黄色がラーマ3世、青がラーマ4世のお墓となっています。色とりどりの仏塔はなかなか日本では見られない、タイの寺院ならではの眺めでしょう。
また、ワット・ポーではマッサージを受けることも可能です。マッサージについては、以下のサイトを参考にしてみてください。
ワット・ポーは人が多く安心してしまいがちですが、入口周辺には観光客に近づき「今日ワット・ポーは閉まっているよ」と声をかけ、宝石店などに連れて行こうとする詐欺師がいる場合があります。声をかけてくる人にはついて行かないよう気をつけましょう。
ワット・ポーの対岸には、三島由紀夫氏の長編小説『豊饒の海』の第3巻の舞台にもなったワット・アルンがあります。仏塔に埋め込まれた陶器に、陽光が反射することで輝くことから「暁の寺」とも呼ばれています。ワット・アルンでは、仏塔の途中まで登ることができます。
ワット・アルンの入口付近では、写真撮影用にタイの民族衣装の貸し出し(100~200バーツ程度、約380~760円)を行うレンタルショップが出店している場合があります。青や緑、オレンジ、黄色など様々な色のタイ衣装を選べるので、興味のある方は利用してみてください。
また、ワット・アルンの対岸(ワット・ポー側)には、ワット・アルンを背景に写真を撮ることのできるホテルやカフェ、レストラン、バーもあります。
寺院観光後は、2018年11月にチャオプラヤー川沿いにできたタイ最大級複合施設「アイコンサヤーム」での食事や買い物、現代的なバンコクの風景を楽しむのもおすすめです。アイコンサヤームは、タイで最も高い「マグノリアス・ウォーターフロント・レジデンス・アイコンサヤーム」と5番目に高い「ザ・レジデンス・アット・マンダリン・オリエンタル・バンコク」の2棟の高層コンドミニアムとショッピングモールから構成されており、日本の百貨店である高島屋なども入る大型商業施設です。
日本食はもちろん、世界各国のグルメを楽しむことができるので、タイ料理が苦手な方や、タイ料理以外が食べたい時にもおすすめです。G階(日本でいう1階)にある「スックサヤーム(SOOK SIAM)」では、タイの全77県を北部、南部、東北部、中部の4つの地域に分類し、それぞれの特産品を販売しており、タイならではの料理やスイーツ、伝統工芸品なども楽しめます。
7階には、タイ最大のスターバックス「Starbucks Reserve Chao Phraya Riverfront」があります。こちらではお酒が飲めたり、限定品が購入できたりするので、スタバ好きの方は必見です。G階には、布製のポーチやカバンなどの布製品で有名な「ナラヤ」がありますが、ここではシルク製の商品も取り扱っているほか、ティールーム「NaRaYa Tea Room」も併設しているなど、ここでしか味わえないものがあるのも魅力です。
2階にはアップルストア(Apple ICONSIAM)があり、店の外側にはICONSIAM Park(アイコンサヤームパーク)という開けたスペースがあります。またG階の外にはRiver Park(リバーパーク)というスペースがあり、チャオプラヤー川が一望できます。なお、リバーパークでは毎日、圧巻の噴水ショーを鑑賞することができます。
また、毎年クリスマスシーズンが近づいてくると、様々な装飾で彩られた、アイコンサヤームオリジナルのイルミネーションも見られます。そのほか、期間限定で魅力的なイベントが開催されている場合がありますので、訪問前にホームページをチェックしておくとよいでしょう。
世界最大のマーケットとして紹介されることもある「チャトゥチャック・マーケット」はJJマーケットと呼ばれるほか、営業日が主に土日であることから、ウィークエンド・マーケットとも呼ばれます。バイヤーから観光客まで、たくさんの人が訪れます。
マーケット敷地内には、食器やインテリア、衣類、帽子などのファッションアイテム、ガーデニングアイテムや造花、雑貨や骨とう品、魚や爬虫類、犬や猫などのペット、食べ物屋台など、たくさんのショップや露店が立ち並んでいます。
“Thailand”や“Bangkok”の文字や象の絵が入ったタイらしい栓抜きや、キーホルダー、マグネット、カトラリーや灰皿、ピアスなど、様々な種類のアイテムがリーズナブルな価格で売られているので、ばらまき用のお土産にもよいでしょう。
食器を取り扱うお店は、土日だけでなく金曜も営業していることが多いです。これらのお店では、格安食器から高級食器まで、多種多様な食器がそろいます。旅行者の中には、大きなスーツケースで来ればよかったと嘆く人もいるほど。食器、陶器に興味がある方は、ぜひ行ってみてください。
チャトゥチャック・マーケット内にも飲食できるところはありますが、エアコンはありませんので、暑さでバテてしまったときは隣接するショッピングセンター「ミクスト・チャトゥチャック(มิกซ์ จตุจักร、Mixt Chatuchak)」(2019年9月開業)に涼みに行くのもオススメです。3階のフードコートからはチャトゥチャック・マーケットを見下ろせます。
ここ数年で、タイ・バンコクは、電車を中心とした公共交通網が急速に発達してきており、主要観光エリアへのアクセスがよくなってきました。今回挙げた3つのエリアは、駅や船着場から徒歩圏内にありますので、アクセスしやすいと思います。
ご紹介した観光スポットはもちろん、その周辺に気になる観光スポットや飲食店があれば、ぜひ自分の足で歩き回り、バンコク観光をおおいに楽しんでください。
監修:地球の歩き方
※こちらの記事は、1バーツ:3.8円を参考に計算しています。