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文化遺産が詰まったメガ美術館
ロンドンの大英博物館、サンクトペテルブルクのエルミタージュ、パリのルーヴルと並ぶコレクションの多さで、その数は200万点以上。ギャラリー数は世界最多を誇り、全コレクションの約4分の1が展示され、残り4分の3は収蔵庫に眠る。年間をとおして約70の特別展を開催しており、そちらも好評なので、常設展と組み合わせた予定を立てたい。なお、頻繁に作品の入れ替えをしているので注意。
No. | コレクション | 概要 |
1 | ギリシアとローマ美術 | ギリシアとローマ時代の彫刻、絵画、青銅、ガラス、宝石など、1万7000点以上のなかから展示。 |
2 | マイケル・ロックフェラー・ウイングアフリカ・オセアニア・南北アメリカ美術 | 紀元前3000 年の考古学品から20世紀まで、幅広い時代の工芸品を展示する。 |
3 | 近代美術 | 1900 年から現在までの絵画、デッサン、彫刻、デザイン、建築などを扱っている。エコール・ド・パリの作品やピカソもある。 |
4 | ヨーロッパ彫刻・装飾美術 | 所蔵品は約5万点を超える。彫刻、木工作品、家具、染色などを公開。 |
5 | ロバート・リーマン・コレクション | リーマンブラザーズ証券のCEOだったリーマン氏のコレクション。リーマン邸の室内の雰囲気をそのまま伝えている。 |
6 | 中世美術 | ケルト美術、ビザンティンと中世初期の財宝、ゴシック彫刻などを展示。 |
7 | 武器・甲冑 | 5世紀から19世紀に及ぶ作品を蔵する。西ヨーロッパと日本のコレクションが多い。 |
8 | アメリカン・ウイング | 17世紀から20世紀初頭のアメリカ美術史に欠かせない著名な作品が充実している。 |
9 | エジプト美術 | 2万6000点のコレクションのなかから、石器時代の30万年前から紀元後400年までの作品を年代順に展示。 |
10 | 19世紀、20世紀初期ヨーロッパの絵画・彫刻 | フランスとロマン派から後期印象派までヨーロッパ絵画が中心。ロダンの彫刻も。 |
11 | ヨーロッパ絵画 | 13世紀から19世紀まで、約2 5 0 0 点の名作が揃う。レンブラント、フェルメールなど17世紀オランダの巨匠の作品は必見。 |
12 | 素描と版画 | 特に15世紀ドイツ、18世紀イタリア、19 世紀フランスの作品が充実している。版画を含む印刷物のコレクションは120 万点に及ぶ。 |
13 | 古代中近東美術 | 紀元前8世紀から紀元後7世紀までの、イランやシリア、トルコなどの美術品を展示。 |
14 | アジア美術 | イスラム、中央アジア、南アジア、韓国・朝鮮、日本、中国と、アジア全域の美術を幅広く展示。欧米で最大のコレクションを誇る。 |
15 | 楽器 | さまざまな国の古代から現代までの楽器を約5000点のコレクションのなかから展示。パイプオルガンは必見。 |
16 | 写真 | 19世紀のフランスやイギリスから、アメリカ西部の自然や先住民をフィルムに収めたティモシー・オサリバンなどを展示する。 |
17 | アラブ諸国、トルコ、イラン、中央アジア、後期南アジア美術 | 16世紀のペルシャ絨毯、アラビアンタイルを施した噴水、中世のコーランなども展示している。 |
18 | ギフトショップ | 関連書籍、ミニチュア、雑貨などが充実している。美術館オリジナル商品はおみやげに人気。 |
展示は2022年6月現在のものです。展示内容や位置は変更になることがあります。①〜⑱の各番号は、以下館内図と対応しています。
コレクションの数が多く展示内容が頻繁に変更になるため、行ったもののお目当ての作品が展示されていないこともある。ウェブやアプリのCollection Database で検索、見たい作品のギャラリー番号を控えておきたい。
到着したら、まずは正面玄関のインフォメーションで無料マップを入手しよう。日本語もあるが英語のほうが詳しい。興味があるテーマを選んでルートを決めてから回り始めよう。
スタッフによる英語のツアーは毎日開催されている。日本語のハイライトツアーは、時間のない人にわかりやすくておすすめ。
メトロポリタン美術館はアートだけでなく、食事も楽しめるのも魅力。
■ペトリコート・カフェ
1階の西側、ヨーロッパ彫刻のエリアにあるセルフサービス形式のカフェ。セントラルパークに面していて開放的なムード。サンドイッチ、スープ、ベーカリー、デザートなど。
■バルコニー・ラウンジ
美術館の正面入口ホール2階のバルコニーにあるカフェ&バー。金・土の17:00〜はクラシック音楽の生演奏もある。バーは週2回夕方からの営業。ワインやシャンパン、ビールなどのアルコール類あり
金・土曜の夜はけっこうな混雑ぶり。
一度入館すれば当日は出入り自由。見学に疲れたらアッパー・イースト・サイド付近を散策して戻るのもいい。
メトロポリタン美術館、近代美術館といった美術館は人気なので人も多い。すいている時間帯というのはないが、早い時間に出かけるほうがよい。
ミュージアム・ハイライト・ツアーは毎日開催(英語)。日本語は、火・水・木・金曜11:15~12:15(2020年3月現在)。ほかの言語もある。スケジュールは随時見直されるのでウェブで確認を。ほかにも、リーマン・コレクションや中世美術などテーマごとのハイライトツアー、子供向けツアー、オーディオ・ガイド・ツアー(日本語あり。$7、金・土曜17:00以降$5)などがある。
METのウェブサイトにはテーマ別の解説ビデオが豊富に用意されている。一部、ポッドキャストもある。
https://www.metmuseum.org/perspectives/all/videos