- フランス
一度は行ってみたい! 世界一豪華(!?)なヴェルサイユ宮殿の魅力
2022.12.25
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観光ツアーのお決まりコースだが、フランスのみならず、ヨーロッパの黄金時代を象徴するこの宮殿は、やはり一生に一度は訪れたい場所だ。宮殿、ドメーヌ・ド・トリアノン、庭園をすべて見るには丸1日かかると考えよう。
「有史以来、最も大きく、最も豪華な宮殿を!」という若き太陽王、ルイ14世のひと声で、ヴェルサイユ宮殿の建設が始まったのは、1661年のこと。以後1世紀にわたって、この宮殿は、名実ともにフランスの政治、文化、芸術の中心となる。
パリから20kmも離れた、木も水もない不毛の地に、森を造りセーヌ川の流れを変えるといった自然の大改造。ありとあらゆる装飾を施し、贅の限りを尽くした宮殿。それは単なる王の住まいではなく、王の絶対的権力を示すための舞台装置でなければならなかった。この途方もないプロジェクトの中心となったのが、建築家のルイ・ル・ヴォー、画家のシャルル・ル・ブラン、造園家のアンドレ・ル・ノートルだ。
ル・ヴォーは、もとはルイ13世の狩猟小屋にすぎなかった簡素な館を包み込むように、壮大なスケールをもつ石造建造物を建て、王と王妃の大居室群Grands Appartementsの設計に着手した。彼の死後はジュール・アルドゥアン・マンサールが引き継ぎ、庭園側のテラスを鏡の回廊Galerie des Glacesに改装した。壁画や天井画から家具調度にいたるまで装飾全体の指揮 ヴェルサイユ宮殿の歴史を取ったル・ブランは、当時最高の画家たちとともに、太陽王好みの豪奢な内装を造り上げた。
続くルイ15世、ルイ16世の治世下でも、それぞれの趣味を反映した改装がなされるが、1789年のフランス革命によって、ヴェルサイユ宮殿は権力の中枢としての役割を終える。その後、ナポレオンによる修復を経て、ルイ・フィリップ王によって“フランスのすべての栄光にささぐ”歴史博物館に生まれ変わった。
パリから列車で行く方法は次の3とおり。
バスで行く場合は、⑨号線Pont de Sèvres駅から171番のバスで20〜40分。Château de Versailles下車。宮殿の前に停まる。路線が異なるバスもあるので行き先を必ず確認すること。
チケット料金は€21(18歳未満無料、11〜3月の第1㊐無料)(ミュージアム・パス使用可)
宮殿、ドメーヌ・ド・トリアノンがセットになった1日パスポート€24
ウエブサイトからの事前予約が必要。ミュージアムパス所有者は時間指定が必要なので忘れずに。
公式ウェブサイト:www.chateauversailles. fr
※2024年1月現在
宮殿内にはブティックがいくつかあるが、いちばん広くて品揃えがいいのは「クール・ド・マーブル」。マリー・アントワネットや宮殿をイメージしたグッズをおみやげに。限定コラボ商品もあるのでチェックしよう。
広大なヴェルサイユ宮殿。歩き疲れてひと休みするなら宮殿本館内がおすすめ。名シェフ、アラン・デュカスによる
レストラン「オール」では「王の菜園」の野菜を使った本格フランス料理が味わえる。また、モンブランで有名なサロン・ド・テ「アンジェリーナ」も宮殿本館内とプティ・トリアノンにある。